表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/3

旧鼠

旧鼠

日本の妖怪の一つで、ネズミが歳月を経て妖怪となったもの。『絵本百物語』『翁草おきなぐさ』などの江戸時代の古書や民間伝承にあるもので、ネコすらも食べるもの、子猫を育てるもの、人間に害をなすものなどがいたとされる。

(Wikipediaより抜粋)

 家に帰ると、トト○がテレビを観ていたーーー


いや、うん

毛並み的な特徴から見るに最近我が家に居着いた鼠の妖怪、蘇鉄であろうと思う。

薄茶の背中を丸め、金属味のある緑青の筋の入った胴を投げ出してテレビに魅入られている大鼠の身体は実に柔らかそうで、私はふらふらと彼の背中にへばりついて、埋めるように頬を擦り付ける。


 蘇鉄は人ごときの重さではびくともしなかったが私の帰りには気がついたようで、

テレビから目を上げると愚痴を吐くように、抑揚のない低い声で私を迎え入れた。


「遅ぇ、なんでこんなに遅いんだ」

「仕事」

「……ふん」


 大鼠の背中はごわついていて、地肌まで顔を押し付けると柔く押し返され、

じんわりと熱が移っていく。


……ふわふわの毛並みではないけど、悪くはない。


 そのまま身体を預け、感触を楽しんでいると、彼は居心地が悪そうに身動ぎ、目を私に向けた。


「なあ、お前の家は三大神器とやらを買わないのか?」


 温くも涼しくもできるらしいんだ、と

彼はテレビの中の人物に目を向ける。


「つければいいんじゃない?」


 私はテレビの脇にあるリモコンの電源を入れ、空調を調整すると

大鼠の股の間に回り込み、今度は埋もれるように腹毛に頭を押し付けた。


「え」


そんな日

鼠が出る小説の供給が少ないので自分も生産者になることにしました。

増えろ!殺人毛玉スキー!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ