魔力がっ!
あけおめー
今年もよろしくお願いします
5月12日修正しました
梨華とウィルクは、
魔物のもとへと急いでやってくる
「遅れてゴメンッ。今倒すから、みんな離れて。」
「おうっ、みんな離れるぞっ。」
冒険者たちが離れると、
梨華は急いでBランクの魔物の前に立つ
魔物は赤色の体で、
それはその魔物が火に耐性があり
火魔法を使う魔物だということを表している
余談だが属性のない魔物もいて、
その魔物は大抵地味な色をしている
耐性は全属性に少しずつあり、
魔法も弱いものだが全属性のものを使える
以外とこのバランスタイプのほうが戦いづらい
「行くよっ。ウオーターストームッ。」
火魔法に耐性があり、
水魔法に弱いので水嵐の魔法を使う
すると一気に大量の水が巻き上がり、
他の魔物も巻き込んでBランクの魔物を吹き飛ばす
大きな音を立てて魔物たちが一斉に倒れる
「「「うおおーーーーっつ。やったぞっつ。」」」
冒険者たちが叫びをあげる
「よっしゃ、残りも片付けちゃおうぜ。」
「おう、そうだなっ。
ていうか、お前新人だろっ!
何指示だしてんだよ。」
ルークがみんなにそういうと、
熟練冒険者に生意気な奴めっ、と
笑いながら頭をぐりぐりされる。
「そんなー、誰か助けてーっ!」
ルークは梨華のほうへ手を伸ばして助けを求める
「・・・・」
「女神様ー、無視しないでくださいよ。」
ルークは半泣きで梨華にしがみつく
・・・すると梨華はぐらりと横へ倒れる
「「「女神様っつ。」」」
皆は、一様に驚きあたふたする
「おいっつ、おい。大丈夫か!?
一体どうしたっていうんだ?」
ウィルクが慌てて梨華を抱き上げ
ゆっくりと地面にあお向けに寝かす
「っつ!」
すると梨華が目を覚まし
ゆっくりと手を上に持ち上げる
「ご、めん、ウィ、ルク。約束破る」
梨華はつらそうに、とぎれとぎれで言葉を紡ぐ
「約束っ?何の話だ。俺はどうすればいい。」
ウィルクは訳が分からなかったが、
とりあえずどうすればいいか聞く
「ウィル、ク、さっき、のまだ、
もって、る、よね。」
「さっきの?
・・・もしかしてっ、魔力回復薬のことか。」
途中までは怪訝そうな顔で聞いていたが、
それに思いあたり急いで鞄の中を探し回る
「ほらっ、持てるか?」
「うん。」
ゴクゴクゴク。
勢いよく魔力回復薬を飲みほすと
一気に顔色がよくなり起きあがる
「ぷはっつ。・・・あー大変だった。
もう大丈夫だから心配しないでね。」
「「「良かったー。」」」
皆が一斉に安堵のため息をつく
「よっと、それじゃ、怪我してる人集まってー。」
梨華はすぐに立ち上がり、けが人を集める
するとすぐにたくさんの人が集まり列ができる
そこへ、人を背中に背負った男が割り込んでくる
「こいつを、先に見てやってくれ。
一番怪我がひどいんだ。」
「分かった。傷を見せて。」
男はけが人を地面に降ろし、
服を裂いて怪我の具合を見せる
「・・・お腹から血がいっぱい出てる。
他にも切り傷がたくさん。」
「何とかなるかっ?」
「大丈夫、これくらいなら
ヒール(中)で大丈夫だと思う」
「速くやってくれ。」
「OK。・・・ヒール(中)」
呪文を唱えるとみるみるうちに傷がふさがっていき
完全に傷があとかたもなくなる
「「「おおおーっつ」」」
「すげえ、ありがとう、ありがとうございます。」
さっきまでぐったりとしていたけが人が
梨華の両手を握りぶんぶん振り回しながら
感謝の言葉をのべる
「じゃあ、次の人。」
「おうっ、よろしくな。」
男は左手で右手を支えながらゆっくりと前に出す
「ちょっと、さわるよ。」
そう言ってから男の右手を持ち上げ
あちこちさわっていく
「イタッ」
右手の二の腕のほうをさわっていると
男が急に痛みを訴える
「ここが、痛いのね。」
梨華は二の腕のほうを指差しながら男に問う
「ああ、切り傷とかじゃない。
なんか変な痛みだ。」
「あなた骨折したことがないのね。」
「あ、ああ。ない。」
「それじゃあ、覚えておきなさい。
これは、骨折の痛みよ。」
「それじゃあ、俺は骨折しているのか。」
「ええ、そうよ。今から治すから。ヒール(小)
・・・これで大丈夫」
そういって男の腕を放す
「ありがとう。痛みがすっと消えたよ。」
男は梨華に礼を言い、後ろへ下がって行った
「・・・次っ、・・・次、・・・次・・・次」
それから梨華は次々と怪我人をみていき
最後に誰もけが人がいなくなるまでヒールをかけていった・・・
次は梨華が冒険者たちとあそこに行く予定です。