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親バカ

「・・・りゅーぅとっ!」

梨華がニコニコと笑いながら

琉斗の後ろにまわり目を左手で覆う

「なあに?どーしたの?」

琉斗が不思議そうに後ろを振り返ろうとする

「えへへ、なんだろね~。

 当ててみて!」

梨華が嬉しそうに笑いながら言うと

「うーんと、うーん・・・なんだろ?

 わかんない。

 ねぇ、なんなの?教えてー。」

たっぷり数十秒悩んだ後琉斗が匙を投げる

「よーし!じゃあ見せてあげよう。

 ジャッジャーン!」

そう言って効果音をつけながら

琉斗の体の前に鞘に入った飾り剣を出して

目を塞いでいた左手をゆっくりと離す

「っ!剣!?

 剣だ!やった〜っ!

 ホント?ホントにいいのっ!?」

パッと梨華の手から剣を取って

頭上に掲げピョンピョンと飛び跳ねる

「うん!もちろん。

 喜んでもらえて嬉しいよ!」

「ヤッター!

 僕すっ〜ごく嬉しいよ!」

琉斗が剣をギュッと握りしめて歓喜の声を上げる

「あはは、そんなに?」

「うんっ!だって、カッコイイんだもん!

 ほら!見てよ、このフォルム!

 細くてシンプルだけど綺麗!」

琉斗がの部分を握り、細身の刀身をさやから少し出し

シンプルだが繊細な細工が施された鞘と同時に見る

「そうだね。

 今回はいつもよりも、もっと出来がいいみたいだし

 工房長も、『飾り剣としては最高傑作に近い!』

 って言ってたしね。」

梨華が琉斗の頭を軽くポンポンと叩きながら言う

「そうなんだ!?やったー!」

琉斗が再びピョンピョンと飛び跳ねる

「よし!じゃあ、剣置いて!」

そう切り出すと

琉斗に剣を鞘にしまわせて、机の上に剣を置かせる

「一つ約束をしよう!」

梨華はやや真剣な顔になり

座って琉斗と目線を合わせる

「なあに?」

琉斗はそれを見てパチパチと目を瞬かせ

首を横に傾げて不思議そうな顔をする

「人前で剣は抜かない。

 剣を人に向けない。

 剣を振り回さない。

 この三つが守れなかったら剣はあげられない。

 剣は危ないからね。

 急に剣を向けられたら怖くない人なんていないし

 いくら真剣じゃないからって

 剣は鉄の塊だから

 とっても重くて誰かに当たったら

 大怪我をさせちゃうかもしれない。

 そしたら、相手も痛くて悲しいし

 それをした自分も悲しいでしょ。

 だから、これだけは守ってね。」

そこまでを真剣な顔で一息で言い終わると

そのまま琉斗の返事を待つ

「うん!

 僕が誰かを傷つけたらお姉ちゃん

 すごく悲しむでしょ?

 だから、僕、お姉ちゃんを

 傷つけるようなことは絶対しない!」

琉斗が大きく頷き真面目な顔をして

大きな声で宣言する

「・・・・・!

 りゅうちゃん・・・

 いつの間にかまた成長して・・・

 ホンットに可愛いんだから〜っ!!」

梨華が大きく目を見開き感動して

琉斗の体を一瞬にして抱きしめ

頭を優しくなでなでする

「わ、わ!

 もう、いきなりなんなのー?

 ホントにお姉ちゃんは親バカなんだからー!」

そう言いながらも一切抵抗せずに

むしろ幸せそうに撫でられている琉斗を見て

(やっぱり子供なんだなー)

と、改めて実感する梨華であった

ちなみに、「一つ約束をしよう!」

から、結果的に三つに増えていることを指摘され

ふてくされる梨華が王宮内で

目撃されたとか、されないとか・・・

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