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鬼ごっこなのです

4月27日誤字修正しました。

お風呂から上がりたての体から湯気を上げて、

丸い石版のような形をした通信用の魔道具を持った

梨華が隣に座る琉斗に話しかける

「じゃあ、繋ぐよ?」

「うん!」

「もう一度言うけどおじさんが向こうで

 何をしているかは分からないから

 出てくれないかもしれないよ。

 それでもいいのね?」

「うんっ!」

琉斗が早くっ!と急かすような表情で返事をする

「よしっ!分かった!

 ・・・こほんっ。おじさん!

 私!梨華だよ!聞こえてる?」

梨華が魔道具に向かって呼びかける

「・・・・・・・」

琉斗が無言で見守る

「・・・・う~ん、この感じだとダメかもしれない。」

しばらく待った後梨華が口を開く

「・・・・・そっか。仕方ないよね。」

「まあ、でも連絡したってことは向こうにも伝わるから

そのうち連絡してくると思うけど・・・」

「おいおい、待て待て。

私が出てこないことにして話しを進めるんじゃない。」

ようやく出てきた大賢者が

自分を置いて話しが進みそうになっているのを

魔道具越しに聞いてストップをかける

「おじさん!いたの!?」

「まったく、急いで来たっていうのに

 ひどい子達だ。」

「あはは、悪かったってば。

ところで今どこにいるの?」

「ん?以外と近いぞ。隣の国だ。」

「隣の国!?って、どっちの?」

梨華は二つある隣国のうちどちらかを尋ねる

「オルレイン帝国の方だ。」

「オルレイン帝国っ!?

 また、そんなとこに・・・」

それを聞いて呆れたような顔で言う

「オルレイン帝国って・・・

 確か今戦争中だよね?」

今まで黙って見ていた琉斗が話しかける

「うん、そうだよ。

今戦争をしている国の中でも一番危険な国だよ。」

梨華がちょっと怖い顔で言う

「そんなところに行って大丈夫なの?」

琉斗が不安そうな顔で聞く

「大丈夫よ。おじさんなら。

 どうせ、茶々入れて来たんだろうから。

 そのうち、戦争も終わるはずよ。」

梨華が気軽そうな感じで言う

「えっ!?どういうこと?

 戦争が終わるって?」

「いっつも、旅に出てはそこら中の

 戦争やら紛争やらを終わらせて帰ってくるのよ。」

梨華が投げやりに答える

「えっ!?

 じゃあ、世界各地の戦を終わらせている

 正体不明の仙人っておじさんのことだったの!?」

琉斗がびっくりして聞く

「おいおい、なんなんだよ。

 その、変な呼び方は。」

「しょうがないじゃない。

 おじさんったら、名前も告げすに

 さっさと他の所に行っちゃうんだから。

 仙人なんてつけられても文句は言えないでしよ。」

「それも、そうだが仙人はないだろ。仙人は。」

「えー、いいと思うんだけどなー。」

「なんでだよ!」

「だってそれ、私がつけたんだもん!」

えへん、と梨華はない胸を張りながら言う

「なんだってー!?

おい、何してくれてんだ。」

「おじさん、口調が素に戻ってるわよ。」

興奮して口調が乱れた大賢者に梨華が冷静に指摘する

「あぁ、すまん。

 って、私の素がこれだって知っていたのか?」

「知ってるに決まってるじゃない。

 何年一緒に暮らしてたと思ってるの?」

「ああ、そうだったな。

 まったく相変わらず君はおもしろい事するな〜。」

「だって〜、おじさんの名前聞かれて

 答えなきゃ帰してくれない雰囲気だったから〜。」

「そこでなんで仙人って言うんだよー、

 それくらいなら名乗ればよかったじゃないか。」

「むーっ、だってー・・・「あははははっ!」」

梨華がさらに反論しようとした時

黙って聞いていた琉斗が面白そうに笑う

「ど、どうしたの?」

突然笑いだした琉斗に驚いて聞く

「だっておかしいんだもん。

 ふふふふっ!

 ホンッとに仲いいんだね。お姉ちゃん達って。」

「むーっ、そんなことないもんっ!」

「っ!・・・まあ、それは置いといて

 なんで連絡してきたんだ?」

大賢者が照れ隠しに話題を変える

「え?ああ、そうだった。

 琉斗がおじさんに会いたいって言うから

 帰ってきてよ。」

「おいおい、横暴だな。

 こっちにも色々あるんだよ。」

「何よ。そんなの、おじさんが本気になれば

 ちょちょいのちょいでしよ!」

「まあ、それはそうだが。

 仕方ないな〜

 王宮に行けばいいのか?」

「うん、王宮の応接室とかでいいんじゃないかな?」

「そうか、分かった。

 じゃあ、そのうち・・・

 三日後くらいには行く。」

「三日!?三日であの国から戻ってこられるの!?」

 琉斗がそのあまりにもの短さに驚き問う

「この人のハチャメチャっぷりは

 もう気にしない方がいいよ。

 このくらいはまだまだ序の口だから。」

梨華は呆れ果てたような様子で言う

「うん、分かった!」

「おいおい、ひどいなー。

 まったく、戻ったら覚えてろよー!」

「はいはい、分かりましたよーだ!

 じゃあね!」

そう笑って言うと、魔道具の通信を切る

「相変わらず、ちっとも変わってないわねー。」

「ふふふっ!

 やっぱり、お姉ちゃんとおじさんっておもしろいね!」

「もうっ!琉斗ったら〜!」

「あはは、あはははっ!」

「こら〜、待てーっ!」

「あははっ、僕を捕まえられるかな?」

「こらっ!鬼ごっこじゃないんだからっ!」

「鬼ごっこだもーんっ、だ!」

「こら、待ちなさ〜いっ!」

その後部屋の中で暴れまわり

「お風呂上がりに走り回ったら

 風邪を引くでしょうっ!」

と、侍女にこってり叱られたことはまた別の話・・・

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