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最強魔術師泣く

これが初めての長編小説です。

できれば最後まで読んでいただけたらうれしいです。

「・・・ちゃん、おねえちゃん、お姉ちゃん。」

「うーんっ」

「お姉ちゃん、起きて、起きてよ。」

「うーんっ。なぁーにっ。」

「もう朝だよ、ねえ、早く起きてよ。

 きょうは、一緒にピクニックいくんでしょ。

 約束したのに、わすれたのっ?

「分かったー。今起きるから。」

むくり

起き上がって周りを見渡すと、

最愛の甥琉斗がいた。

いつもながら琉斗りゅうとは可愛い。

本当に私そっくりで、

同時にわたしの姉に瓜二つの顔をしている。

今は亡き姉のことを想い、

目に涙が滲み、つい下を向いてしまう。

「お姉ちゃん大丈夫?お腹でも痛いの?・・・

 僕が痛いの痛いのとんでけってするから安心して」

「痛いの痛いのとんでけっ痛いの痛いのとんでけ」

 私のためにこんなことまでしてくれるなんて。

 本当に優しくていい子。

 本当にこんなにいい子に育ってくれてよかった。

「ありがとう。琉斗くんが、

 痛いの痛いのしてくれたおかげで、

お姉ちゃんすっかりよくなったよ。」

「ホントッ。本当にもう痛くない?

 もう大丈夫なの?」

琉斗は、輝くような満面の笑みを浮かべて喜んでいる

「うん。もう大丈夫だよ。もう痛くないからね。」

「よかった!

 ぼくこれからお姉ちゃんがどこか痛いときは

 すぐに痛いの痛いのしてあげるからね。」

「うんっ、うん。ありがとう。本当にありがとう。

 これからもよろしくね。」

琉斗が自分からこんなことしてくれるなんて。

こんなに気配りができるように

なってたなんて気づかなかった。

ほんとうに、いつの間にこんなに成長していたの?

「さっ。出かける準備をしようね。

 りゅうちゃんは、もうできてるの?」

「うん。ぼくはもう準備万端だよ。]

「そう、それじゃあ速く準備しちゃうね。」

「これと、これとっと。よっし。できた。

 準備完了だよ。ごめんね。待たせちゃって。」

「全然大丈夫だよ。

 そもそもぼくが早く来すぎちゃっただけだけら。」

「ふふふっ。りゅうちゃんは、いい子だね。

 お姉ちゃんにみせてあげたらどんなに喜ぶかしら。

 きっと天国で

 『さすが私の自慢の息子』って思ってるよ。」

「ねえ、お姉ちゃん。

 お姉ちゃんの言う人って僕のお母さんなんでしょ?」

「うん。そうだけど。」

いきなりどうしたんだろう?

「僕のおかあさんって、どんな人だったの?」

「っつ!・・・それはね。

 お姉ちゃんにもよくわかんないの。」

わたしは、甥っ子に自分の姉の。

琉斗のお母さんの話もしてあげられないだなんて、

叔母失格のような気がして泣きたくなってきた

「どうして。どうしてわかんないの?

 おかあさんとお姉ちゃんは、姉妹なんでしょ。」

「・・・そうだけど。」

そうだけど、それは・・・

「あのね、お姉ちゃんたちは姉妹だけど

 生まれてすぐに離れ離れになったから、

 お姉ちゃんは琉斗のお母さんには

 会ったことがないんだ

 だからどんな人だったかも分からない。知らないの。

 ごめん、本当にごめんね。」

「お姉ちゃん、お姉ちゃんは悪くない。

 お姉ちゃんのいったことは

 まだよくわかんないけど

 ぼく、お姉ちゃんが悲しむ姿は見たくないよ。

 お願いだから泣かないで。」

「うん、うん。分かった。ごめんね。」

「お姉ちゃんのほうが年上なのに、

 ぼくに謝るなんておかしいよ。

 何にも悪いことなんてしてないんでしょ。」

「うん、ごめんね。」

「あっ!また!

 お姉ちゃん気をつけなきゃだめだって!」

「あっ!あははは。

 ごめっ、うん。またやっちゃった。」

「もう、お姉ちゃんは」

「さあ、今度こそいこっか。」

「うん。行こう!」

そして二人は、手をつなぎ鼻歌まじりで歩いて行った。




4月二十7日編集しました

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