フライパン
「兄貴にもらったマナメタルロッド。いい感じ。あれで、ランクD+なの、わけわからん。」
妹が、ごく自然に、俺が渡した武器の話を始める。
「いい感じなら、よかった。偶然の産物だから、もう一回おんなじの作れって言っても無理だけどな。」
「そんなにいいの?」
「普通に強いし、刃こぼれしないし、ザコ狩りも出来る。ランクもまだ、D+だから強化伸びしろもあるよ。」
「そんなにいい武器なら母さんも欲しいなあ。」
「いやいや、本当に奇跡みたいな確率で出来ただけだから、もう期待しないでよ。」
「…鍛冶の道を極めようとは思わないのか?」
「一応、興味はあるよ。でも、俺、技術で作ってるわけじゃないから。」
「そうか。まあ、気負い過ぎずにな。」
「うん。」
食事のあと妹が、寄ってきた。
「兄貴って、もう武器作んないの?」
「いや、今も4つ作ってるよ。」
「また、すごいの?」
「運任せだからわかんないよ。」
「ふーん。」
何か考えている妹。
「何?」
「スロットあったら、何か付与してあげようか?あのマナメタルロッドのお礼に。」
『今回もいい武器になるかどうかわからない今、付与はありがたいと思いますよ。どんな付与が出来るか聞いてみてください。』
うーん。
まあ、せっかくだから聞いてみよう。
「どんな付与できんの?」
「お、興味出てきた?私の付与は基本の固有装備化と刀までの武器変形と属性付与もできるよ。」
『しっかりとスタンダードな付与ですね。さすが妹さんです。固有装備化は、簡単な付与ですが、あなたはできないので、やってもらった方が良いと思います。それに変な武器でも、武器変形で、棒杖に変形してもらえば、目的の武器になりますよ。』
「あとで、付与頼む。」
「りょーかい。」
『鍛冶LV34→LV73に上がりました。』
『武器が出来ているはずなので、確認してください。』
俺は、早速確認。
土色のフライパン2つと銀のフライパン1つが出来ていた。
1つは、素材もフライパンも消滅してしまったようだ。
『4つ中3つですか…。なんとも、強い運ですね。どうしますか?』
「銀のフライパンは、母さんにプレゼントしてもいいな。」
『また、格好つけるんですね。』
「まあ、今まで、色々、心配かけたし…。」
『他の2つはどうするんですか?』
「そっちは、俺が使うよ。」
妹をリビングに呼ぶ。
すぐにやってきた。
「兄貴?フライパンは、武器じゃないって…。」
「そうなんだが、いいだろ?」
「まあ、いいけどさ。スロットある?」
「わかんないけど、あると思う。」
「スロット無いと付与意味ないからね。」
「わかってる。この土色の方2つだけでいいから、やるだけやってくれ。」
「銀のは?」
「それは、記念に母さんにと思って…。」
「それがいいんじゃない?母さんも喜ぶと思うよ。」




