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ドクターK-ス  作者: 小田中田
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第1章 同窓球技大会やるってさ②

『河北高70期生 同窓会イベント 大球技大会 開催決定』

小企業の社長になった笠沼大五郎のもとにFAXが届く。大球技大会。種目はもちろん野球。だって70期には伝説のエースがいたんだもの。そのエースがいたクラスは6組。ここまでの語り手である笠沼がいたクラスは4組。なんとかトーナメントに勝ち残って、エースを引きずり出す。そして、優勝するんだ!うまい酒だけが楽しみになってしまった、青春を忘れたおっさん達に清酒券をちょうだいナ。


第3話:そんな上手くはいかないサ


 ある日、俺は北海道札幌市にある高校を訪ねた。もちろんアポをとってからネ。応接室に案内されて入ると、俺が高校時代、化学を教わっていた底井低行教諭がいた。もちろん、俺が呼んだからいるんだが。懐かしい思い出話を少しした後、大球技大会の話をした。例の計画も話した。底井先生は、そんな上手くはいかないサ、と言って笑っていた。でも、面白そうだね、とも言ってくれた。俺は先生に、「もちろんタダでとは言わない。監督をやって頂きたい」と言った。呆れられるかと思ったが、意外と乗り気だった。しかも、俺は知らなかったが、近重映像の若岳社長と親交があるようだ。無事、承諾を得られた。チーム4組はここから始まる。待ってろ、伝説のエース。


第4話:意外と上手くいきそう?


 底井監督と純喫茶 北風で小会議を行った。以前、2人ほど、コーチがほしいと話していた。最適な人物が見つかったという。1人は、当時4組の副担任で国語教師のナライ先生。もう1人は、世界史教師のササキ先生。俺も適任だと思った。ナライ先生は表情が読み取りにくい。ササキ先生は元野球選手の真○に似てる。そういう雰囲気があるだけで十分なのだ。是非ともお願いしたい!そう話したよ。そしたらよかった!快諾してくれた。ありがたや。

 その日の夕方、キャプテンの谷田からTELがあった。男子14人のうち参加できないのは1人だけ、つまり13人参加できるらしい。まぁそいつは公務員だし、忙しいんだろうナァ。そして、これは運営が決めたようだけど、女子はギャラリーと審判らしい。運営に文句は言わない。怖いから。なんたって、当時生徒会執行部の奴らと女子ソフトボール部の連中だから。怖いんだよ、あいつら。まぁとにかく。9人ぴったりってことではないから問題ないネ。そんなこんなで10月まであと少しだヨ〜。


第5話:全ては美味い酒のため


 若岳と佐藤は準備していた。北海道行きの飛行機に乗るために。東京で仕事があった二人は、慌てている。1週間後の明日、ついにあの大会が開催される。全ては清酒券のため。美味い酒をたらふく飲むため。それだけを胸に北海道へ向かった。


 時として、ちょうど同じころ。社会人野球のエースとして活躍中の『河北高 伝説のエース』加藤希義は、1週間後の試合に向け、士気を上げるべく、超人気アイドルグループ「KEYAKI」のライブに来ていた。彼は25人いるメンバーの中でも特に陸沖ひより推しである。川崎陽菜推しの宮川幸村、ササミちゃん推しの谷田稜聖と一緒にやってきた。加藤が会場に入場するとき、バカでかい祝花が目についた。


 『陸沖ひよりさんへ ずっとずっと大好きです。 E.W.(イーダブル)』


僕はなぜか分からないが、導かれるようにその花の近くに寄った。宮川・谷田はKEYAKIファン歴が長い。この祝花はこれまでに何度か見かけたことがあったという。E.W.とは、何者か。ひよりちゃん推しからするとかなり気になる問題だ。前にあったストーカー事件のような粘着質なファンだったらどうしよう。

まぁいいや。今日は楽しもう。来週は敵になってしまう2人と共に。

ついに主人公、エース加藤のご登場だヨ。ここからは、おっさんの草野球でなく、加藤君とヒロインの陸沖ひよりちゃんにご注目!加藤君と同じ陸沖推しである若岳のクソ野郎っぷりもオマケにどうぞ。いざゆけ、清酒券!

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