表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生勇者が死ぬまで10000日  作者: 慶名 安
9章 迷宮~攻略編~

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

512/542

第9章ー72

 「ああ。わかってる。ミオ君!」


 「はい!!」


 ソンジさんに合図を送ったあと、今度はソンジさんがミオに合図を送った。呼吸を整え、落ち着いた表情で両手を構えるミオ。完全に調子を戻したわけではなさそうだが、さっきよりはマシになっているように見える。頼んだぞ、ミオ。


 「はああああっ!!!」


 ミオは気合いを入れると同時にリールの魔道具に掛けられたロープに風を纏わせる。手前と奥の両方をコントロールするため、かなりの集中力を要する。その上素早く引っかけなければならないし、今の状態のミオにその集中力がどれだけ持つか。自分達はただ彼女を信じるしかない。


 「…」


 二つのロープを持ち上げ、一気に上昇させる。ここまではいい。あとはやつの身体の一部に引っかけるのみだが、はたして。


 「ふっ!」


 「ッ!?」


 ―――!?


 ミオが僅かな大きさの輪っかをやつの足元の鱗に引っかける。外れないよう向かい風を駆使して上手く結んでいるミオ。不調であるというのにこの繊細なコントロール。まるで手足のように風を操る彼女の技量に感嘆の声を上げそうになった。


 ―――――!!!


 そんなことを考えているなか、足元の違和感に気づいたのか銀鏡の翼龍はロープを解こうと暴れ始めた。マズい。今暴れられたら折角付けたロープが外れてしまう。


 「ギリスケ君!!」


 「あいよ!!」


 やつが暴れ出したのをみてすぐにソンジさんはギリスケに合図を出す。ギリスケも急いでリールにあるスイッチを起動させた。


 ―――――?!


 スイッチを押すと地面に設置したリールが凄まじい速度でロープを巻き取っていく。あまりの巻き上げスピードに魔道具からバチバチと火花が散っていた。この勢いだとロープが焼き切れそうだが、大丈夫なのだろうか。


 ――――――――――!!!!!


 「ぐっ!?」


 などと心配していると、リールが突然巻き取るのを止めた。いや、止まったというべきか。どうやら銀鏡の翼龍との綱引き戦が拮抗している模様。


 「流石に龍族相手に使うとは思っていなかったからね。ギリスケ君、ここからは自力で引くよ!?」


 「う、うっす?!」


 想像以上に手強い相手に苦戦を強いられるソンジさんはギリスケと協力して自力でロープを引くこととなった。ギリスケは困惑しつつも言われた通りにロープを掴んで引っ張っている。さっきの約束の効果が効いているのか、弱音を吐かなくなったなあいつは。


 「ぐっ!? うぬぬぬぬぬ!!!」


 ――――――――――!!!!!


 それから数十秒もの間、ソンジさんとギリスケ対銀鏡の翼龍との綱引き合戦が幕を開けた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ