第9章ー43
「にしても、一体なんなんだここは?」
皆が合流し、無事を確認できた自分達は改めて今いる場所と状況を把握することに。
自分達が居る場所は地図にも載っていない未知の領域。広さは東京ドーム一個分ぐらいはあるだろうか。横よりも縦長な印象を受ける。周囲は魔障による冷気の影響で全て凍っており、それ以外に通れる洞穴や道はなく、上に落ちてきた大きな空洞があるのみ。吹き抜けにしては大きすぎるし、吸い込まれるんじゃないかと錯覚してしまいそうな妙な不気味さがある。
「…ということは、ここだけが隔離されているということか」
情報を整理しながらぶつぶつ独り言を始めるソンジさん。独り言とはいいつつ、皆にも伝わりやすく説明口調で発言していた。
どうやらここは地図に載ってある迷宮とは完全に孤立しているようで、他に繋がっている道はなく、唯一空洞からだけ出入りできるそうだ。っていっても、ここから上に上がるには何百、下手すれば何キロメートルもある空洞を登らなければならない。
『ねえミオー。あそこからミオの魔法で脱出できないのー?』
「うーん。やってみないことには分からないけど、途中で魔力切れになったらさっきみたいに受け止めきれなくなるし、他の方法を模索したほうがいい気がすると思うな」
「そうだね。抜けれたとしても、迷宮を上がるには更に上に昇んないといけないし、今後のことを考えるとミオくんの魔力は温存しておきたいね。それは最終手段として取っておきたいな」
そこでフィーがミオの風魔法で全員を連れて行く方法を提案。が、ミオとソンジさんは後々のことを考えており、あまり賛同はしたくない様子。二人の意見はなんとなく理解できる。ここに来るまででもかなり魔力は消耗してるはずだろうし、防寒対策も引き続きしなければならないということを踏まえると、彼女の魔力は温存しておくべきだと思う。
『でも、他の道ないんですよね? あそこから出る以外の方法あるんですかね?』
「問題はそこなんだよなー」
だが、現状調べた限りだと上を登る以外の脱出方法がなく困り果てていた。このままだと無駄に体力を消耗しかねないし、ミオの防寒魔法を余計に使わざるを得なくなり、結局温存させた意味がなくなってしまう。どうしたものか。
「ならば、拙者が氷の壁を壊して、新たな道を切り開くでござるよ!」
「『いや! それだけはやめて!!』」
そこでマヒロが自力で新しい道を作ることを提案するが、皆ハモりながらそれを制止した。




