表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生勇者が死ぬまで10000日  作者: 慶名 安
8章 魔海の大行進編
391/495

第8章ー47

 「ッ!? 救出して欲しい、だって?」


 「はい! 誰か、お願い出来ませんか?!」


 私は周囲の大人達に頭を下げて懇願する。自分で助けに行きたい気持ちはあるけれど、返って足手纏いになるのは目に見えてる。だから私は誰かにサダメを任せる事しか出来なかった。正直歯痒いけど、それしか彼を助ける方法がない。


 「…」


 私のお願いに大人の人達は沈黙し出す。その瞬間、なんだか重い空気になっているような気がする。


 「…駄目だ。それは出来ない」


 「…え?」


 すると、一人の男性が周囲の人達の言葉を代弁するかのように口を開いた。予想外の答えが返ってきて、今度は私の方が目を丸くしていた。


 「ど、どうしてですか?」


 無論、その疑問をぶつける。今集まっているのは多分腕の立つ冒険者の人達ばかり。なのに、何故助けに行ってくれないの? そう思うと私の焦りがどんどん加速していく。


 「周りをよく見ろ。海から魔物達が続々と押し寄せようとしてきてる。俺達はその対処をする為に集められたんだ。優先すべきは魔物の侵攻の阻止。被害をなるべく抑えないといけないんだ」


 「あの大量の魔物の数、本来なら騎士団が対応するべき案件だが、彼等が到着するまでかなり時間を要する。その間まで俺達がなんとかしないといけないんだが、いかんせんこっちは圧倒的なまでに人手不足。人一人助ける為に割く余裕がない」


 「問題はそれだけじゃない。助けるにしても海中で魚人族と戦うのは無謀すぎる。奴等は海でこそ本領を発揮できる。そんな連中の領域に踏み込む事なんてほぼ自殺行為だ。悪いけどそいつの事は諦めてくれ」


 「そ、そんな…」


 私の疑問に対し、他の人達が続々と理由を語り出す。まるで言い訳を並べ立てるかの如く。


 けど、この人達の言い分は分かる。一番優先するべきは魔物の被害を少しでも抑える事。今居る冒険者さんはザっと見て五人程度。その人数だけで何百もの魔物の軍勢を食い止めなきゃいけない。だから、サダメを助けに行けるだけの余裕はない。


 仮に誰かが代わりに助けに行ったとしても、魚人族の領域である海中に入らなければならない。授業で習った話だと、魚人族は海の中だと陸の約十倍ほど身体能力が向上するらしい。しかもあれだけのパワーとスピードを誇る強敵を相手にサダメは海の中でたった一人。このままだとサダメが…


 「…安心するでござるよ、ミオ」


 「ッ!? マヒロ?」


 なんて嫌な予感を感じていた矢先、ちょうど治療し終えたマヒロが口を開いた。なにかいい方法が?


 「サダメは、拙者が助ける!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ