the Ten commandments
初めまして、KAMUIです。初投稿なので文章がおかしい部分もあるかもしれませんが、頑張っていきます。
今回は私の好きな歴史人物、モーセをモチーフにした小説を書き初めました。
《プロローグ》
彼は自由を求めていた。
人間の持つ能力を遥かに上回り、賢者ともなる力を得た
彼の1つの願いである。
白銀に晃る月の中、神は彼に問いかける。
自由とは何か。人より感情の少ない彼にとって、それは難しい問いかけであった。
「縛りがないこと」
少し考えた後、彼は答えを出す。
なぜ自由を求めるのか。その答えは、まだ彼の内には存在していなかった。ただ自分に対する縛りを快く思っていなかった。どうしようもなく求めてしまうというものである。
彼はまだ、真の自由を見つけ出せていない。
神は彼に試練を下した。人々と触れ合い、今この世に必要なことを探し求めること。卓越した彼にとって足りていないものであった。
だが、縛りを嫌う彼にとってはとんだ迷惑である。彼にとって周りの人間たちはどうでもよくて、ただ自分の縛りを解いてもらいたいだけだ。
そんな彼を神は見る。
「..自分が自由になるだけでは、本当に自由にはなれないものなんだ。青年、君は人間を学ぶべきだよ。強さも、儚
さも愚かさも、そして自由な考えも。答えはその途中で
すんなり出てくるさ。」
彼が言い返す暇もなく、次の瞬間、彼の横には小さな石版が現れていた。古びた石版の欠けている文字の中で、『十戒』と書かれているのだけが分かる。その十の戒律を集めると共に、旅に出るように神は言っている。
なぜ自分なのか。彼は聞く。
「............君が、約束を結ぶ運命だからさ。..........」
もちろん彼が約束の内容を知るはずもない。だが、神はもういない様子だった。
「..これは大変な旅になりそうだね..アロン。」
アロン、彼の持つ杖に与えられた名である。アロンズ・ロッドは月の光を反射し、彼に応えるように輝いた。
彼、モーセは石版に腰掛けて
「やれやれ..」と大きくため息を着き
少し笑っていた。
ありがとうございました。
次回の投稿は未定ですが、よろしくお願いします。