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プロローグ
「死の運命」は突然だ。
それゆえに、この世界には
予期しない死を迎えたものにだけ訪れる「天使」が存在する。
「天使」は死人を生者に繋ぐ。
「天使」の存在は死人の目にのみ映る。
「天使」は「生者」の「夢」に「死人」を送ることができる。
伝えられなかった「言葉」「想い」を届けるために。
死人は願う。
最愛の者に、
親友に、
血縁者に、
「もう一度、もう一度、会うことができたなら・・・」
もう叶うことのない願いを、最期の願いを、叶える存在
それが「天使」である。