87.オーガの上位種
オーガファイターは多少の違いはあれど三体とも似たようなもの。リーダーは他を統率する個体だろう。詳しく《鑑定》している暇はなかった。普通のオーガもまだ多く残っているし、ファイターのうち二体が手近にある石を次々と投げてくるのだ。
投石を《直感》に頼って避けながら周りにいるオーガを減らす。残った一匹のファイターがこちらに向かってきているから、接敵までに多少でも邪魔を減らすためだ。一つだけとはいえ格上だ。出来る事はしておきたかった。
「ゴァアアアアアア!!」
もう少しでファイターが辿り着くというタイミングで突然リーダーが叫んだかと思うと、オーガたちが体をビクリと震わせて俺の周りから下がっていく。狂乱の影響は残っているようだが、リーダーの命令のほうが上のようだ。詳細は見れていないが《率いるもの》あたりの効果もあるかもしれない。
投石も一旦終わり、どうやらファイターと俺で一騎打ちをさせるつもりらしい。多数いるっていう上位種が四匹しか見えてないから不意打ちには注意が必要だが。
ファイターが俺の正面に立って構える。状況は最高だ。ハイオーガとどう違うのかは知らないが同じオーガの上位種。多分ランクも同じだろう。一対一で戦えるのはありがたい。
ファイターが突っ込んでくる。オーガの攻撃を躱しているところを見られていたのか、腕を大きく振りかぶっての横薙ぎをしてくる。とにかく攻撃の範囲を広く取っているのだろう。
攻撃の当たらないギリギリのところまで下がる。そしてすぐ前を通り過ぎる腕を見送って前に踏み込む。
慌てて繰り出された拳を躱して斬り裂きさらに前に。そのまま膝の裏側を斬る。たまらず膝をついたオーガの苦し紛れの拳を回避、その背に飛び乗ってそのまま首を斬り落とした。




