82.検証は大事
魔力の回復を待ち、検証として何度か剣から魔法を打つ。
結果、拡散させずに一本の斬撃にしたり、逆により小さな斬撃を広範囲に与えたり出来ることが分かった。
二回目からは魔力が吸われるのがわかっていたので最初からしっかり意識しておいた。それでも多くの魔力を持っていかれて、どれだけ頑張っても全体の五分の一程度は消費してしまった。
「魔力が魔法に吸われとるのはイメージが強すぎるからでしょうな。魔王候補殿は、剣を振って斬るというイメージを無意識に魔法に乗せてしまっておる。それだけ剣で斬ることが染み付いておるのでしょう。イメージに魔法が追いつくために魔力が持っていかれるのです。」
ガルマの話を聞く限り、現状だと消費魔力をこれ以上下げるのは無理そうだ。魔力操作がより上手くなればいけそうだが、発動するまでに纏う、戻す、魔法に変換するとリソースを割かれているので難しいのだ。
威力は非常に強力だがいくつか問題があった。一つは消費魔力。最低でも全魔力の五分の一を使うとなると、一度の戦闘で使えるのは一回だろう。魔力は他にも色々と使うし、二回目を打つような余裕があるなら使わずとも勝てるだろう。
次に発動までの手間だ。戦闘中なら魔力は纏っているだろうが、それを剣の内側に流すのがかなり難易度が高いのだ。それなりに意識を割かなければいけないので、実戦で使うときは工夫が必要になるだろう。
最後に、剣に闇が渦巻くこと。ものすごく分かりやすいのだ。相手が知能の高くない魔物ならともかく、人間の強者とかならまず間違いなく対処される。
総評、切り札になりうる強力な技ではあるが、これを当てにして戦うのはよろしくないという感じだ。
手札が一つ増えたとして喜んでおくとしよう。




