72.勇者の召喚※
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『勇者よ。どうかその力で世界の秩序を保ってください。』
その日、学校をサボっていた俺は突然に光に包まれて謎の声を聞いたかと思ったら見知らぬ場所にいた。
突然のことに驚き固まっていると、目の前にいた偉そうなおっさんが喋り始めた。
「黒い髪、黒い瞳。我らにはないその色こそ、異界より現れた勇者の証。黒き勇者よ、どうか我らを魔族の、魔王の脅威から救ってほしい。」
おっさんが頭を下げると周りにいた全ての人が同じように頭を下げる。突然のこの状況で、日本の一学生でしかなかった俺の答えは一つしかなかった。
「お、おう。わかったから頭上げてくれねーかな。」
場所を移して応接室っぽい豪華な部屋で詳しい話を聞く。おっさんはこの国の王様だったらしい。
敵対種族の魔族が力を増していて魔王が生まれている。この世界の強者は魔族から人間の生活圏を守るので精一杯。魔王を倒す勇者を召喚するための魔法陣が神から与えられたとのこと。
話を聞いて、俺は割と乗り気になっていた。
昔からチビで目付きが悪かった俺は、不良に目をつけられては喧嘩を繰り返していた。気付けば自分も不良のようになっていて、売られた喧嘩を買う日々だ。
そんな俺が、ここでは勇者として求められている。おまけに、神様から魔王を倒す力を持っているとして召喚されているのだ。
「わかった。俺が勇者として魔王を倒す!」
話を聞き終えた俺はハッキリと宣言したのだった。




