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67.これから

 


『なるほど。新たな魔王を誕生させるためにねぇ。』



『ええ、そうなのです。』



 俺は突然現れた謎の男と話をしていた。



 こちらに言葉が通じていない事を理解した男が、魔力に意思を乗せて会話する魔力会話という方法を教えてくれたのだ。



 男はグラシオと名乗り、自分は魔族であると言った。



 ハイオーガをここに連れてきたのもステータスを偽装していたのもこいつだったとのこと。


 あのハイオーガは魔王の種子に適合していて、進化させるためにここのゴブリン集落をまるごと経験値にする計画だったらしい。


 ステータス偽装は人間に見つかった時の保険。Cランクのオーガなら見つかってもすぐには大きな騒ぎにならないから、回収するのが楽になるのだと。




 で、町を監視していたところ、思ったよりしっかりした討伐隊が組まれていたので慌ててハイオーガの回収に来たらしい。



『調査で見つかったのがあなただったのなら納得です。魔剣を持った、どう考えてもランク以上の力を持つスケルトン。タイミングの悪い事に聖女もいましたし、魔族(われわれ)の関与を確信したのでしょう。』



『実際にはなんの関係もないけどな。』



 俺の言葉にグラシオは頷く。



『どうあれ討伐隊はもうすぐここへ到着するでしょう。聖女もいますし大変危険です。どうです?魔族領に来ませんか?魔王の種子を芽吹かせたあなたを、我々は歓迎しますよ。』



 グラシオの提案に少し考える。魔族領というところに行ったら本格的に魔王を目指すことになりそうだが、元々強くなるのは目標なので問題なし。聖女とかいうヤバそうなやつから逃げられるなら尚の事、渡りに船の提案だった。



『よろしく頼む。必ず魔王になってみせるさ。』



 俺はそう言ってグラシオの手を取るのだった。




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