6.骨の体の凄いこと
躓いた。壁を掴んだけど倒れた。右手がなくなった。うん、意味がわからない。
立ち上がって右手側の壁を見てみると、俺の右手が壁にくっついてた。どうやら壁を掴んだまま手首から先が取れてしまったらしい。なんでだ。
これちゃんとくっつくよな?取れたままだったらやばいだろ。内心かなり焦りながら左手で右手を回収しようとしたが右手は壁を掴んだまま離さない。
・・・どうなってんのこれ?回収できないと困るんだが。よく見たら壁がちょっと削れてるし。
左手に力を込めて、壁に足をかけ思い切り引っ張る。
ふん!
今度は左手の手首から先がすっぽ抜けて倒れましたよ、ええ。両手がない状態でオロオロしてて思い付いた。そのままくっつけたら直らないかな。てか直って。
壁を掴んでる右手を掴んだままの左手(ややこしい)に左腕をくっつける。そのまま左手を開こうとするとちゃんと開いた。よし、右手も同じように回収しよう。
右手を回収した後の壁には五本の指の跡がくっきりついていた。
これは、スケルトンは握力だけめっちゃ強いってことか?
試しにもう一回壁を掴んでみる。ガリガリと音を出しながら壁が削れていく。すげぇ。
これは、来た。武器を見つけたぞ!光明が見えた!
壁を掴んだままテンション上げていたらまた手首から先がすっぽ抜けて倒れた。