3.ステータスを確認しよう
あれから何度か呼びかけてみたけど、スキル:ナビ(限定)とやらは返事をしなかった。いや最初から返事をくれてたわけじゃなかったけど。
最後に言ってた通りに消失したのだろう。
暫く寝転んだまま意味もなくカタカタ言ってたけど、現実逃避はこれくらいにしておこう。
ナビがステータスを確認できると言っていたので、それの確認をすることにする。あれだろ?ゲームみたいなやつ。まさか骨は生物じゃありません、とは言わないだろ。
自由に確認できるって言ってたけどどうするんだ?とか思ってたら、目の前に半透明の板が出てきた。どうも考えるだけで出てくるらしい。
ステータス
名前:なし
種族:スケルトン 種別:魔法生物、アンデッド
レベル:1
ランク:F
スキル
《夜目-》《剣術Ⅰ》《魔力操作Ⅰ》《鑑定-》《直感-》
これがステータスか。転生特典のスキルが《剣術Ⅰ》《魔力操作Ⅰ》《鑑定-》《直感-》の4つだったな。
まあ、何だ。取り敢えず声を大にして突っ込みたいことがあるんだ。
《剣術》意味ないだろ!剣なんか持ってねえよ!《魔力操作》ってなんだよ!まず魔力がわからんわ!もっと頭使えよ前世の俺!
もちろん声は出ずにカタカタ言ってるだけだったわけだが。
《夜目-》は種族スキルということだろうか。よく見たら周りは洞窟っぽいし、ボンヤリ光ってるだけの苔っぽいやつだけが光源なのに薄暗いと感じる程度でしっかり見えるのはコレのおかげだろう。
今のところ役に立ってるのを実感できるのが《夜目-》だけってのが悲しいところだ。
さて、と。何時までもここで転がってても仕方ないな、うん。
魔物である俺は大抵の相手に襲われるっぽいし、そろそろここを離れたほうがいいだろう。
動かしにくい体でゆっくり立ち上がり、そのまま歩き出す。
歩くだけでちょっとふらつくんだけど、この体で剣術使えって?やっぱり前世の俺馬鹿だわ。