22.ホブ・ゴブリン遭遇戦2
振り下ろしと横薙ぎ。ホブ・ゴブリンが棍棒でしてくる攻撃は実に単純だった。《直感》のおかげでなんとか躱せている。だが、それだけだ。こちらから攻撃しようとしたら回避しきれなくなる。
横薙ぎはもちろん、振り下ろしも真っ直ぐに上から下に振っているわけじゃなく斜めに振られている。《直感》によって攻撃の軌道が大体わかるとはいえ直撃したらバラバラになって死に、手足に当たっても動けなくなるか攻撃手段がなくなって終わりの状況だ。どうしても回避は大きく動くことになるので、ホブ・ゴブリンから離れざるを得ない。
反撃のチャンスは多分一度だけだ。失敗したら警戒されてしまうだろう。確実に成功させるためには、ホブ・ゴブリンの首に手が届く距離で大きく体勢を崩させたい。だが今の状況だとホブ・ゴブリンの近くにとどまる事も出来ないのだ。
「ガァァアアアア!!」
攻撃が当たらない事に苛ついたらしいホブ・ゴブリンが雄叫びを上げて無茶苦茶に振り回す棍棒を転がりながら回避する。立ち上がる前に踏み込んできたホブ・ゴブリンの振り下ろしを手足全部を使って飛び退いて躱す。大丈夫、まだ耐えられる。
一応隙を作る手段は思いついた。だがここまで棍棒が振り回されていると実行するのは不可能だ。このままずっと同じように暴れられたら、いずれ攻撃をもらって死ぬだろう。骨の体は疲労することはないが、精神的にまいってしまってミスをしてしまうだろう。
考えている方法をやるには振り下ろしや横薙ぎだと厳しい。狙うのは突き攻撃。《急所突き》だ。使ってくるまではひたすら耐え続けるしかない。




