16.修行?の成果(ただし魔法ではない)
しばらく呆然としていたが、直感が僅かに反応していることに気づいた俺は、慌てて落ちている手を拾ってその場を離れた。
右手をもとの位置にくっつけて、しっかりと動くことを確認しながら何が起きたのか考える。
まず肩から先で魔力が突然加速したこと。これは体に比べて狭くなっている腕にむかって一気に動かしたからだろう。狭いところに押し込んだことで圧力がかかったような感じで加速したと思われる。
そしてその魔力が手首でせき止められたこと。両手の魔力が操作できないほどに固まっていたことが原因な気がする。すでに限界まで魔力が詰まっているから、追加で流れていった分が手首から先にいけなかったんじゃないか?それでも《魔力操作》によって指先にむかって魔力を送り続けようとした結果、手と手首の関節(?)の部分が耐えきれなくなって飛んでいった。
まあ俺の手は軽い骨の体を支えようとして外れるくらいだし…。むしろあんなに勢いよく飛び出すくらいの圧力がかかるまで耐えたのが奇跡のような気がするな。
魔法のまの字も出てこない、文字通りぶっとんだ結果になったが俺的には大満足である。当初の目的は果たしたと言えるだろう。天井にぶつかった時の勢いと音を考えると威力もそこそこある。まだ何度か実験と、狙ったところにしっかり当てる練習をしておきたいが実用性は十分に思える。
懸念は魔力を小分けに出来ないので、連戦が不可能なこと。それから最大の武器である手を飛ばす事になるので、ミスをしたら大ピンチになることだな。…ちょっと時間をかけてもしっかり練習をしておこう。
この骨式ロケットパンチ(仮)を使いこなせれば、きっと2匹組のゴブリンなら狩れるだろう。




