15.骨式魔法修行
魔力の確認が終わったので、早速魔法を実践してみよう。《魔力操作》で魔力に干渉して集め、イメージする、でいいはず。…いや、いいかどうかはわからないけどとりあえずやってみよう。
右手の人差し指を上に向ける。ここに火を灯すのが目標だ。うまく出来れば《火魔法》みたいなスキルが手に入る、と思う。
スキルが《魔力操作Ⅰ》だからか、かなり大雑把な動きしか出来ない。下腹部の魔力を捕まえて動かしてみる。本当なら細い糸のようにして少しずつ移動させ、必要な分を取り出したら糸を切るという感じで操作したい。だが今できるのは、それなりにまとまった魔力をそのままごそっと動かすことだけだ。細くするとかまったく出来ないし切り分けるのも無理そうである。
うーん、本当にうまくいくだろうか。なんだか不安になってきたが、止めるという選択肢はない。出来なかったら蜘蛛でレベル上げするしかなくなるのだ。果てしなさすぎる。
─やるしかないんだっての!
不安をはねのけるように力を込めて下腹部の魔力を右腕に向かって動かす。その魔力は肩から腕に入ったところで、急に勢いよく手に向かって一気に動き始めたのがわかった。手に向かった魔力はそのまま指まで…いかなかった。
(手首で詰まってる?)
そんな疑問が頭をよぎったが魔力は止まらない。というか止めれない。どんどん流れていく。そして魔力が全て流れ込む前に、それは起こった。
空気を裂く音とともに、手首から先が飛んでいく。そして勢い良く天井にぶつかり、大きな音をたてて目の前に落下してきた。
は?
まったく理解が追いつかない事態に、しばらく呆然と固まることになった。




