14.骨の体の魔力の話
魔法スキルを手に入れるために修行をする。こういう場合は、指先に火を灯すのが定番だったように思う。魔力を集めて指先に灯る小さな火をイメージするのだ。
まず魔力を集めるために体の中(?)にある魔力をしっかりと確認して、《魔力操作》で少し動かしてみよう。
頭の中と胸の中心あたりに強い魔力が固まっている。次に多くの魔力があるのが両手だ。握力が異様に高いのはこの魔力のおかげと思われる。そして下腹部あたりに少し集まっていて、後は全身に薄く広まっている。全身の魔力はおそらく、この骨の体を動かしている魔力だろう。
取り敢えずたくさん集まっている頭と胸の魔力を動かしてみよう。《魔力操作Ⅰ》のスキルでは大雑把にしか動かせそうにないが、集まっている魔力をまとめて動かすくらいは出来るはずだ。
そしてスキルを意識しつつ頭の魔力に干渉しようとしたとき、《直感》がこれまでにないほど反応した。
これは、駄目だ。少なくともこの魔力は触れてはいけないものだ。
即座にスキルを中断して干渉を止める。多分頭の中にある魔力の塊は俺の核のようなものなのだろう。これを散らされると俺は死ぬ。同じくらいの塊になっている胸の中心の魔力も同じように感じる。スケルトンにとっては、これが心臓と脳という事なのだろう。
次に両手の魔力を動かそうとしてみたが、これも無理だった。こちらは干渉出来ないわけではなく、なんというかめちゃくちゃ強固なのだ。限界まで圧縮してカチカチになっている感じで、どう頑張ってもまったく動かない。
そして全身の薄い魔力は、逆に薄すぎて操作できない。指の間をすり抜けてしまう感じだ。つまり操作できるのは下腹部あたりに感じる少しまとまっている魔力だけだ。これは必須の部分に回したあとの余った魔力なんだろう。自由に使って問題はないはずだ。




