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走れ!走れ!走れ!走れ!走れ!走れ!走れ!

「に、日本に潜伏した、テロリストやスパイだったら、どうしますか?」


「それこそ警察の仕事だ。なにより、それほど危険な状況なら、警察の重要部署が我々より先に当たりを付けている。お前は何年、監視官やってる? それぐらい解るだろ?」


 十和田は目付きの悪い、アヒルのような不満顔を作る。

 課長は念押しの一言を添える。


「役所には、ルールと決まった管轄がある。それを無視したら、それぞれの役所の業務を邪魔し合って、仕事にならない。我々は、人様に迷惑を掛けないと言うのが前提にあるんだ」


 小日向課長の話しが終わり、彼は自分のデスクに荒っぽく座と、隣に席を置く、月宮後輩が驚く。


 千代田区九段下。

 皇居の北東に位置する駅周辺は、玉ネギ型のシンボルが印象的な、日本武道館や昭和館。

 日本遺族会が立ち並び、皇居の内堀、清水門から眺める“九段第三合同庁舎”は、バーコードを立体にしたかのような蛇腹のビルに見えた。


 屋上に設置された、縦長の電波塔は、弾道ミサイルを収納しているかのように思える構造だ。

 ビルの裏を、かすめるように高速道路が通り、その下に道路をなぞるようにして、日本橋から続く川が流れていた。


 同庁舎は千代田区役所を始め、階層が上がるごとに、各省庁の出先機関や関連施設が入っており。

 図書館。

 厚生省東京労働局。

 国交省東京国連事務局。

 厚生労働省関東信越厚生局。

 財務省会計センター。


 そして、上層階の二二階と二三階を占めるのが、関東圏を管轄とする総務省、関東総合通信局となる。 


 総通局の中は一般のオフィスと変わらず、いくつもの部署に別れ、電波に関する所掌業務を行っている。


 二二階は人事、広告、企画を司る総務部や、テレビ局の認可を管理する放送部。

 周波数の管理、及び無線局の認可を受ける無線通信部が入っている。


 一つ上の二三階は、通信事業の登録や、電波関連の研究開発を担当する情報通信部。

 違法無線や無認可の基地局を取り締まる、電波監理部となる。



 違法無線の監視を、第一線で行うセクションが、監視第一課、及び監視第二課。


 監視第一課は、二六、一メガヘルツを越える電波、つまりアマチュア無線を含めた、航空、船舶の通信システムに用意られている、短波放送から先、超短波、極超短波を利用しているラジオ、携帯電話、無線LAN、鉄道、防災、消防、警察などの無線システムの監視と、違法無線局の発見が主な業務となり、監視第二課は前途に、重要無線通信妨害への対策が加わる。

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