表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/6

LegendII 驚愕=安心?

青々とした草の匂い、鮮やかな花の色。

頬を撫でる風がとても心地良い。




「ここは………何処、だ?」




先程までの自分の行動を思い出してみるが、今の状況と繋がりはしない。


確か自分は校外学習で天野山てんのやまに来ていた筈なのだが……




とりあえず朝からの行動を思い出してみようか…

起きる。着替える。顔洗う。飯食う。歯磨く。家出る。山登る。寝る。

………やっぱり繋がらない。それなのに何故、なんで…



「なんで俺はこんなメルヘンチックな花畑の中に居るんDAAAAAAAAAAAA!!!」




俺の叫び声は空しく響いて青空に溶けて消えていった。




最初は夢かと思った、が、自分のほっぺたを抓っても、髪の毛を二三本抜いても痛い。

実はこの花畑は秘密の花園なんだとも思った。

俺の寝相が悪すぎてゴロゴロ此処まで転がってきたんじゃないかと…だがそれも違った。辺り一面の花、花、花

寄りかかっていた木どころかそこまで大きい樹木さえ見当たらない………

此処まで転がってきたとしたら、それは寝相が悪いとかそういう話以前に、どうかしている。

それに、横にあるのは紛れもない自分の鞄。

一応中も調べてみたが、花房に貰った巾着袋もちゃんと入っていた。


どうしようも無くなった俺はファサッと花の上に寝そべった。




「いてっ」




寝そべった時、頭に何かが当たった。地味に痛い…。

頭の下にあったのは一冊の……………絵本?

『ゆうしゃのでんせつ』と表紙に書いてある。…なんともメルヘンチックな題名だ。

小さい子向けの絵本らしく、ほとんど平仮名で書かれていた。

その絵本自体は大分前の物なのだろうか…色あせている部分がほとんどで、所々傷が目立つ。



特にする事も思いつかなかったので、とりあえずその絵本を読んでみる事にした。




平凡な町で平凡に育った少年が、実はある一国の王子で、国が危険に晒された時魔王を倒す為冒険に出かける…




まぁ何処にでもあるような勇者様のお話だ。

だが一つだけ、ひっかかるところがあった…

物語の途中から終盤にかけて登場する『天の城の女神』という女神様…

勇者を助け、勇者の行くべき道を示す美女らしいのだが…

なんだか天野山に存在する伝説の一つ、『天空の女神』を連想させた。

確かその伝説も同じような感じの話だったような………










パタム……。

読み終えた絵本を閉じ、改めて辺りを見回す。


何度見ても風景は変わらない。辺り一面花だらけ。溜め息をついて視線を地面に戻すと、花の色とは大分かけ離れた灰色の何かを発見した。

よく見てみるとそれはただの石ころ……いや、『ただの』では無いか…

明らかに人の手によって集められたであろう。表面がツルツルしている石が5、6個何か意味があるかのように並べられていた。

何故今まで気がつかなかったのだろうか……。いや、花の陰に隠れるように並べられていたのだから無理も無いのだが。





バサッ



石をまじまじと見つめていると、突然背後から何かを落とすような音が聞こえてきた。

反射的にバッと後ろを振り返るとそこには小柄な少女が一人立っていた。

一瞬驚いてしまったが、その少女の姿に孤独感が薄らいでゆく…。少し落ち着いたところで改めて少女の顔に視線を移し…そして再び驚いた。





「花房……?!」




そう、その少女は俺の同級生「花房梅」に『そっくり』だった。






なんだか全然話が進んでないような気が…orz

気長にお付き合い頂けると有難いです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ