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LegendI 序章

__こうしてこの地は『天空の女神』の力により二百年の平和を保つ事が出来ると言われています。



「はいっ!先生!天空の女神って美人だったんですかー?」

「そんなの先生が知ってるわけないでしょーがっ!」






イラッとする位澄んだ青い空、白い雲、さえずる小鳥の声…

俺達は今、校外学習と言う名の遊びに来ている。

高校三年だと言うのに学校近くの単なる山。

この山には色々な伝説話が伝わっているらしいが、小さい頃に何度も登った記憶がある。

本当はねずみランドだったハズなんだが、去年うちの学校の生徒がちょっとした騒ぎを起こしたらしく、関係の無い俺達が行けなくなってしまったんだと。




「おーい正人まさと!自由行動だってよ!何処行く?って言っても何もねぇーけど!!!」

「寝る。」

「はぁ?!せっかくバドミントンとかボールとか持ってきたんだからよぉ!遊ぼうぜ!」

「寝る!!」

「………はいはいそうですか!わかりました!王子様はお昼寝の時間ですか!女子に写メでも撮られてろよばーーーっか!」

「………うっせーッ!!!王子って言うなーッ!!!」



俺のあだ名は王子……らしい。

勝手に女子が付けたあだ名だ。特に反応を示さなかったからか、そのまま定着してしまった。

全く、女子の考える事はわからない。

『桜井のおうちはお金持ち』とか『桜井って実はハーフ』とかわけの分からない噂が一人歩きしてるのもきっと女子の仕業だろう。





「王子」


人気の無い場所を探し、ほわほわと浮かぶ白い雲を木に寄りかかりぼぅっと見つめていた俺だが、その小さな声に辺りを見回した。

俺の隣に立っていたのは小柄な少女…花房梅はなぶさうめだ。

クラスは一緒でよく話す。男子の間では可愛いと評判だ。俺は別に何とも思ってねぇけど、こいつと話していると男子がニヤニヤしているのがよくわかる。



「ん?何か用か?」

「あ、あのね…これ………王子にって思って……」



彼女が俺に渡してきたのは桃色の巾着袋。

中を開けてみたらお菓子とビー球みたいな小さな透明の玉が入っていた。



「何だ?これ。」

「あ、それ…私の宝物………なんかそれ、王子にあげなくちゃいけない気がして…持ってきたの。」

「宝物?いや、別にいいよ。宝物なら自分で大切に持ってろよ。」

「いいのいいの…。じゃ、私はこれで………あ、お菓子もよかったら食べてね。昨日作ったの。」




そう言って彼女は走ってどこかへ行ってしまった。

俺は巾着袋を鞄にしまって、また木にもたれかかった。

後でお菓子だけ食べて宝物とやらと巾着袋は返そう。そう思った。


兎に角今俺は猛烈に眠い。それ故に寝る!ここまで人間の欲望に忠実なのは自分でも関心する。




目を瞑り、体を木に預けている内に俺の意識は闇に吸い込まれて……




いかなかった。




寝る寸前、俺の右ポケットに入っている携帯が大音量で鳴り出したのだ。

マナーモードにしておいたハズだが……きっと眠すぎて忘れていたんだろう…

そもそも携帯が鳴る事なんて滅多に無い。

登録している友人は皆、電話もメールも面倒臭くてしようと思わない連中なのだ。

せっかく気持ちよく寝る寸前だったのに…

少し腹立たしく思いながらもポケットから携帯を取り出す。


「あぁ?電話かよ…」


知らない電話番号。

普段は放っておくのだが、きっと寝ぼけていたのだろう…普通に出てしまった。



「はい。」





「しょ……かん…しょう、かん……召還………」






「は?」




俺はきっと夢の中に居るんだ。そう思える程意味不明な応答が返ってきた。

『間違え電話じゃないですか?』そう言おうと思った瞬間だった

俺の意識がふっと飛んでしまったのは………




そう。まるで携帯の電源が切れるのと同じように………。







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