表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/3

俺たちと「世界」状況、雑魚狩りの乱入者

「この世界のある地にエクスカリバーがある。それを手にした者こそが聖剣士アーサーだー」



VRMMO・EXO(エクスカリバー・オンライン)

俺はEXOのプレイヤー、芝原(しばはら)(わたる)。高校2年。プレイヤー名は「シーヴァ」。使用武器は薙刀(なぎなた)、日本刀及び太刀。

現実世界では薙刀部と剣道部を兼部しており、両方で全国クラスの大将として名を馳せている。アバターも武士を連想させる装備を着用している。現実世界での様々な事柄に基づいてアバターや初期装備を確定させるので、最初から非常に強いプレイヤーもいれば、なかなか強くなれないプレイヤーもいる。俺は前者である。


惨劇の始まりは、俺の初ログインから1週間も経たない日だった。

EXOプレイヤー全員がゲーム世界に閉じ込められた。原因も不明。

現実世界に戻るためには、この広大な世界の中に、たった一つある「聖剣エクスカリバー」を獲得して、一回でもラスボスを破らねばならない。


俺の女友達のプレイヤー、手塚(てづか)光里(ひかり)はフェンシング部。サーブル使いだが、通常のサーブルより長い「ロングサーブル」を使う。装備はフェンシングの装備ではなく、白に赤縁のライトアーマー。某作品のヒロインの装備と非常に似ているが、「赤の十字架入ってないから違うもん!」とふくれ顏だ。いや、ホントにそっくり、て言うかほぼもろパクリ。髪の毛はショートの黒髪だし、普通に前述のヒロインばりの美貌はある…とベタ誉めして彼女の噴火を抑えてるのも事実だが。


幸い、(再びだが)前述の某作品の様に「ゲーム世界での死亡=現実世界での死亡」ではなく、HP0になった場合はプレイヤー拠点|(プレイヤー本人に拠点登録されている建物、なければ最後に寝た所)に転送されるだけで、現実世界に何ら影響を及ぼさない。まれに、初ログイン以降一睡もせずにチュートリアルや初期クエストでHP0になるプレイヤーもいるが、その場で強制コンティニューさせられ(アイテムは使用しない)続行する。俺たちは、拠点登録を兼ねて「住宅街」にある激安物件|(事故物件やボロではない)を割り勘即払いで購入。現実世界で2000万円くらいの価値はあるが、支払った金額は1万円相当。ただただ驚くしかなかった。全体的に物価も安いそうだ。


しかし、その前に、優先事項がある。


今、初期リスポーン地点「光の町」から最も近い「始まりの草原」で経験値を稼ぐために雑魚狩りをしていた。猪のような体に、紺色の毛に覆われたモンスター「フーゴ」のスモールサイズは、獲得経験値と討伐難易度のバランスが比較的おいしいモンスターだ。しかし、討伐し過ぎた時は、無事に帰ってくることはないと言われる。

フーゴを束ねるボスモンスター「ドスフーゴ」がいるからだ。

「…まさか、光里…『ドスフーゴ』呼ぶ気か?一応初心者だぞ俺ら…」

「大丈夫でしょ〜それぐらい出てこないって………」



「フウウウウウウウウゴオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!!!」


「て言ってる時に呼ぶんじゃねええええ大馬鹿者ぉおおおお!!!!!!!」

「ゴメンネ、テヘペロ」

「テヘペロじゃねええええええええ!!!!!!!さっさと潰すぞ!」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ