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-ELECTRO WORLD-  作者: Hetero
プロローグ 人類の歴史の果てに
2/5

果てしない時の流れと暦の流れ

西暦4099年

 人工太陽型衛星セカンド・サンが完成。

 人類は永遠に続くと思われた"大氷河期"から解放される。

 これは火星で発見された未知の超科学技術片"フォールド"に記されていた、

 E=mc^2に極めて近い状態で質量からエネルギーを取り出す手法を解読することによって作られた。

 特殊な重力物質で人工衛星をコーティングし、

 宇宙にあふれる微細な光を集光し熱へと変換する第二の太陽である。

 この技術の解読を成した人物こそが、アベル博士である。

 だが、超高度な科学技術を無為に利用することを恐れた人々は

 セカンド・サンにある仕掛けを施していた。


西暦4200年

 人類の火星再移住計画開始。

 火星のテラフォーミングのプロジェクト自体は西暦2000年代の後半から行われていた。

 西暦3500年代には研究も順調に進み、

 フォールドがもたらした技術的加速も手伝い、やっと大規模な移住計画がスタートする。

 だが、大氷河期は移住計画そのものを瞬時に頓挫、"凍結"させた。

 まず、母星を失う可能性が先見隊の精神を蝕んだ為だ、

 結局移住どころではなくなり、地球へ戻ることを余儀なくされ、

 人類が西暦2500年頃に足を踏み入れた未開の惑星は再び無人の星となり、放棄されたのだ。

 セカンド・サンが完成し、人類は改めて火星への移住とテラフォーミングを再開した。

 大氷河期の間もエレクトロワールド内で最適なテラフォーミングについては

 散々シミュレートされていたため、

 これから数百年のうちに急激に火星は第二の地球としての機能を持つようになった。


西暦4500年

 地球側人類の人口は再び100億人まで回復。

 火星側人類も20億人程度まで増加する。

 この頃より火星側の人類が自治権を訴え地球からの独立運動が活発化、

 結果人類の今までの歴史が再現され星間戦争が勃発。

 西暦4503年1月1日~1月14日。後に13日戦争と呼ばれる戦争が開戦された。

 旧来までの戦争とは異なり、今回の戦争にはフォールドに記載された技術を体現した兵器

 "NEF"[ナンバーズドエレクトロフレーム、通称ネフ]と呼ばれる人型兵器が両軍から投入される。

 この兵器の能力は凄まじく、二週間で両軍の人口を20%にまで減少させるペースで戦禍が広まる。

 やむ終えず兵器使用に関する停戦条項を両軍が求め、即日採択され、1月14日に強制停戦状態に陥る。

 その時セカンド・サンで在る異変が起きたが、

 戦禍に巻き込まれ人々はそれに気づくよしもなかった。

 強制停戦から3日後の1月17日、地球側人類に突如謎の疫病が発生。

 戦下にあることから、火星側の軍隊による大量破壊兵器の行使が疑われるが、

 火星側はこれを即否定、

 地球、火星は協力してその疫病の原因特定を行い、

 セカンド・サンが原因であることが6日後の1月20日の朝に判明する。

 しかし、その時点で地球側人類の総人口は2億人まで減少していた。

 疫病の根本原因はセカンド・サンの光にあった。光波長の攻撃である。

 地球側人類は慌てて光が当たらないところと、火星へ逃げるしかなかった。

 NEFを両軍総投入し、1月30日には地球側人類は地下世界を構築。

 地球の地表から人類は逃れた。

 地球側にてセカンド・サン不要論が沸き上がり、多くの人がそれに同意する。

 セカンド・サンはそれを破壊する方法も作成時に作られており、

 人類はその破壊手順を実行することとする。

 その破壊手順とは、二機の人型兵器による同時局地攻撃だった。


西暦4506年12月25日

 地球側のロイシェルムと火星側のラサスレーバ両機がセカンド・サンへ到達。

 セカンド・サン破壊活動開始信号送信が地球・火星より送信されるが、

 両機はその後音信不通になる。


――人類は残された時間をじりじりと照りつける

  セカンド・サンの下で生きるしかないのだろうか――


 セカンド・サン破壊活動開始信号送信より10ヶ月前よりこの話は始まる

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