愚か者の星
すべてを断ち切りたかったのに
縋ってしまう
細い糸
どこかへ消えてしまいたかったのに
探してしまう
私の居場所
次第に弱々しく光る星は
闇夜にあって
消え去りたい矛盾を抱えながら
まだ瞬くことを止めないという
交わした言葉が
繋ぎとめる
か弱い光
すべてを捨て去るには
足りない勇気が
私をせせら笑う
肌寒い日に
軽やかに上着を羽織るようには
隠せるものではないと知った
この臆病な心
落ち葉を踏みつければ
甲高く泣く
誰かの耳に
辿り着いてほしいと願うそれは
乾いた叫び
澄み切った夜空には
光を弱めることに腐心した
愚か者の星があって
あなたに見つけてほしい、と
それでも輝くことを止めないという