激弱前世の思い込み 神様は鬼畜
始まりは町役場のような受付と間仕切りのある空間だった
「はーい こんにちはー 残念ネあなた死んでしまったのよー でも大丈夫 別の世界でパラダイスヨ そんなわけでいってらっしゃいナ」
「は?え?ウソ!?」
有無を言わさずの展開にテンパっていると世界が変わっていた
しかも戦闘中でした
「ウソ!!マジカ!!ナニコイツ」
訳もわからない戦闘してる相手はクリース
なんか名前わかるんだけどなんだこれ、あ~なんか記憶がいろいろ入ってくるんだけど戦闘中なんだよねやめてほしい、でも戦闘の記憶もあった。
お~参考になるわ~ってやば襲ってきたよ。
ちなみにこのクリース名前からは考えられないほどゴツイやつだ
爪が石みたいに硬質化した用に見えなくもないゴツさで体格は立ち上がらないシロクマくらいなデカさで毛の色はまあ茶色なんだけど顔はハクビシンのような感じだ
「とりあえず終わらせるか」
縦に振り下ろしてクリースが避けた方向に合わせて剣の起動を変えてL字のような軌跡でクリースを仕留めた
戦闘の記憶があるせいか大分楽に倒せたが前世では絶対出来なかっただろう
でも俺なんで転生っぽい感じなのにこんなに成長してるんだろう?
記憶を探ると俺は40歳くらいで名前がリロイ
冒険者を引退して田舎の村で狩りをしながら生活か
「なんか俺なんで転生したのかわからないな」
記憶を探っていくと俺には変なスキルがあることがわかった
『試練の手引き』なんか変な名前だが神様からクエストがもらえるらしくてクエストにはクエストごとに報酬があり良いスキルや身体能力や魔力が上がるものもあったようだ。
今のクエストは・・・
試練34:エドル山の山頂から火口へ飛び込め
報酬 ;来世の保証
「オイオイ、死ねってことかそりゃあ 田舎で隠居するわ、何考えてるんだ。しかも俺死んで転生して神様の恩恵見たいのがあるのにそれ受けたら即来世ってことかよ」
これは酷いもしかしてこいつが死なないクエストしないからこいつに魂無理やり突っ込んだとかいう後付けさくさくじゃねえよな??
しかもエドル山ってここの山じゃねぇかよ
なんで隠居して余生送りながらいつでも行けるようにしてるんだ記憶戻る前の俺~~
やばいこれ考えちゃいけないかも あ~でも考えちゃったし くそうきっとそうかも
俺後付けさくさくな感じでここに来たならこのクエスト終わらせても俺恩恵もらえないんじゃね?
来世の保証ってリロイのなんじゃね いやいや俺も今はリロイかどっちが正解なんだ甘い考えなら俺が恩恵もらえるし最悪な場合は恩恵は俺じゃなく40年生きてきたリロイだけのものか
「くそう考えても答えが出ないな、クエストやるしかないか」
考えるのをやめてそのまま山頂に向かうことにした。
向かう途中には魔物が度々襲ってきたが33もクエストをこなしているこのリロイにはどれも楽勝だった身体能力も高くとても40歳とは思えなかった
山頂まであと少しのところで
お決まりな感じのエンカウント
・・・
普通ドラゴンとか特別なトカゲとか狼とかそんなんでしょ
なんで期裏切ってるんだよ
そこに現れたのは
スライムとスライム?
何に突っ込んでいいのかわからない感じに戸惑った
一匹はスケスケのジェル状のスライムで核っぽい丸いものが7個あった
一匹は岩というか溶岩石で出来たようなトゲトゲした石のようなものが何十個もついている感じで中がゲル状になってるのがわかる動きをする スライム?だった
そしてサイズがどちらも3mくらいあった
俺の中の記憶を探しても冒険者をしているあいだにスライムと戦った経験がなく
俺の前世の記憶のスライムともサイズが違うしとても敵わないと思えてくる威圧感を持っていた
「くそ、びびってたらなにも出来ねぇな」
声を出して気持ちをごまかして走り出した
「核が見えてるんだからそこを叩くしかないが届かねぇよ」
単純にデカさ3m核までは1m以上切らなければ届かない
俺の持っている剣は刃渡り90cmほどだ単純に考えて届かない
スキルは沢山あるのだがやはり神様がアホなのだろう
「皮膚硬化」「皮膚軟化」「爪伸縮」「毛伸縮」「骨強化」「筋力強化」「聴力強化」「嗅覚強化」
「視覚強化」「温度感知」「霊視」
こんな感じで魔物が覚えそうなものばかりを俺はクエスト終わるたびにもらっていたようだ
確実に人外認定を受けるだろうこんなスキル
ただ目の前のゲル状の物体には勝てる気がしない
だって触れたら負けるだろうこんなの
というわけで決めました
戦うフリしてそのまま突き抜けました
はいめっちゃ逃げます
めっちゃ追いかけられてます
「ちょ、それはやめて」
1匹が赤くなってますというか溶岩石が赤くなってます、近寄ってくる速さと岩の動きがちぐはぐなので進まない分が摩擦で熱を持ったみたいです
「触れたら死ぬからやめてほしい、というかそっちのも落ち着こうぜ、なんか光ってるよ」
もう一匹は核が7個とも光って魔法を放つ準備をしている
もはやひたすら全力で走るしかないので走るがここで問題発生する
俺の足元に地面が無くなったのである
山頂はまだ先で下には真っ赤なマグマ、これってクエスト達成しないでマグマに落ちて死ぬ・・・
「ぐがぁぁぁぁ」
言葉もうまく出ず叫びながら俺は沈んでいった
「転生者よ、死んでしまうとは情けない」
「転生者は最初に死んでるから転生してるんですよ神様、そして転生者本人が居ないのに言っても意味がないですよ」
「まったくお前に人選も能力も任せたのにダメではないか、むしろ恩恵の内容をわしに考えさせたのかのう?」
「あのスキルは15歳の成人になると発動して記憶の方は本人が生きるのをやめた時に目覚める設定にしてたんですよ、そして神様を暇にさせると何かすると思って参加してもらいました」
「何かするとはちと失礼過ぎるのではないのかのう」
「失礼ではないですよ案の定10年もクエストしないからってあんな化物スライム作ったりダンジョンでもないのに落とし穴作るから彼は死んだんですよ」
「だって報酬を転生にしてあげたのになかなか来ないから仕方ないだろう」
「仕方ないでクエスト成功出来ないような事していいってことにはなりません」
「厳しいのう、ちょっとしたお茶目じゃ」
「お茶目であんな化物スライムあの山に置いておかれたら迷惑ですって」
「だがクエストには白熱する展開が必要じゃろ?」
「白熱してませんよ、神様の恩恵スキルはスライム相手より獣や魔獣相手であってスライムには使えないものばかりですしそれを理解した彼は戦いもせず逃げて落とし穴トラップで死んだんですよ。どこに白熱する要素があったんですかむしろ教えて欲しいですよ」
「なんじゃなんじゃせっかくの演出を馬鹿にしおってもう知らん面白い小説が出来たらわしに報告しろ、これは命令じゃもう関わらん」
「はい、その命令承りました」
「ヨシ!これで神様の邪魔が入らない、やっとちゃんとした転生者を送り込めるわ長かった~600年とか拘束長すぎるわ、明日から仕事がんばろっと」
「もうわしは転生者には関わらん、魔物づくりのが楽しいからバンバン面白い魔物作ってやる」
拙い文章で申し訳ありません
いつか面白いものを書けるようになりたいです
ここまで読んでいただいた方には感謝を