1異世界転生?
投稿するのは初めてです。
不慣れで至らない点が多くあります。
すいません。大目に見てください。
心からお願いいたします。
落ち葉の敷き詰められた遊歩道。
時たま吹く風は冷たく、秋の終わりを告げていた。
「寒いなぁ荒太。この寒さは本当におかしい!玉ねぎを俺の口に入れたら歯のガチガチでみじん切りにできる自信があるな!」
「確かに!俺も出来るかも!」
「実際に今度やってみるか!?」
「はははっ。智也には悪いけど丁重にお断りします。」
高校からの帰り道。家の方向が途中まで同じ幼馴染の智也と、分かれ道である馴染みの信号まで、二人で駄弁りながら歩くのが日課だ。
「おっと!いつもの信号だな」
「もうお別れか。寂しくなるなぁ」
「おいっ!荒太!なんで爺さんみたいな言い方してんだよ。それにまた明日も会えるだろっ!」
「それもそうだな!じゃあこの辺で。智也!また明日な!」
「あぁ!また明日!」
智也は歩行者用信号の青を確認すると、赤になる前に会話を切り上げて小走りで道路を渡っていった。渡り切ると振り返ってブンブンと手を振ってきたので、こっちもブンブンと振り返す。それに満足したのか智也は前を向き直して家へと向かいはじめた。
智也を見送った後は、道路を渡らず左に曲がる。
この先を道なりに進めば俺の家だ。
いつもならここでイヤホンを取り出すのだが、悲しいことに家に忘れてしまった。仕方がないのでそのまま歩く。
しばらく歩いていると子供の声が横から聞こえてきた。横を見ると公園で、この寒い日に小学生くらいの子供が二人で公園内に設置されたバスケットゴールにボールを入れ合うゲームをしている。
時間は17時過ぎ。
小さい子供が遊ぶには遅い時間。
注意しようと思ったけれど、前に同じことをしたら不審者だと間違えられ防犯ブザーを鳴らされたことがある。自分が高校生だったことや様子を見に来た人物が近所のオバサンだったことから大事には至らなかった。ただ、大きなトラウマが自分の心に完成してしまった。
「どうすっかなぁ」
声をかけるか悩みながら小さな独り言をもらす。
「よ‥よし」
悩んだ結果、やっぱり小さな子供が遊ぶには危ないと思ったので声をかけることにした。
公園に足を踏み入れ、遊んでいる子供に歩み寄る。
悪いことをしているわけでもないのに、なんだか少し緊張していた。
「おーい。もう遅い時間だから家に帰んなぁ」
はっきりと伝わるように大きな声を出す。
すると、子供は気づいたのか目をコチラにむける。
「うわっタケシ。もう17時過ぎてるよ」
「マジじゃん。お兄さんありがとう」
素直な子達だったようで、ボールを持ってそそくさと自分の横をすり抜けて公園を出ていった。
ミッション達成のファンファーレが聞こえた気がした。何かのレベルが上がった気がする。
公園に1人でいても仕方ないので、帰ろうと出口に向かう。
ふと空を見上げるともうすぐ夜だと告げるように、うっすらと満月が見える。
よく分からない満足感を味わいながら公園を出る。
公園から出ると目の前の道路を大型トラックが猛スピードで目の前を横切った。
「おいおい。危ねぇなぁ」
70キロは出ていたと思う。ストレスが多い職業だと思うが運転手には安全運転をしてもらいたいものだ。
そして自分はまた帰路を歩く。
そう⋯歩こうとした。しかし、歩けなかった。
突然、閃光弾をくらったような光につつまれ、目をつむり立ちすくんでしまった。
「うおっ!?」
何とかして目を開けるとさっきの場所とは違う白い空間にいた。
「な⋯なにこれ?」
訳がわからなかった。頭の中がグルグルする。
混乱していると白い空間の奥から何かがやってくる。
グッと身構えた。しかし、現れたのは白いローブを着た亜麻色髪ロングの美人な女性だった。自分的にはかなりアリだと思った。
「トラックに轢かれて亡くなってしまった優しき若者よ。身を挺してトラックから子供を助けた勇気を認めて異世界に転生して差し上げましょう」
神々しい彼女はそう言い放った。コレは今流行りの異世界転生ってやつなのだろうか。ん⋯。ちょっと待てよ?
「えーと」
「いきなりのことで驚いているのですね。大丈夫です。ここは転生の間。善行をして亡くなった優しき人を転生させる儀式の間です」
柔和な表情と優しい口調で話してくれる。
「確かに戸惑っていますけど、そもそも前提に疑問で⋯。その転生って亡くなったから転生するんですよね?」
「はい。ですから、トラックから子供を守るために自らを犠牲にして轢かれてしまった勇敢なあなたを転生⋯」
「スッ⋯ストップ!」
「えっ?」
「別に『子供を守るためにトラックに轢かれた』なんてことしてないんですけど⋯」
「亡くなられたショックで記憶が混乱されているのでしょう。大丈夫ですからね」
「いや?絶対轢かれてないと思います」
「心理的負荷が大きいですからね。本当にお辛かったのでしょう」
「だーかーら!轢かれてませんよ!?」
シーンとあたりを包む静寂。
その後、女神様は異空間に手を伸ばして水晶玉を取り出した。
「記憶の齟齬は珍しいものではありません。他の転生された方々にも一定数亡くなったことを認めない方もいらっしゃいます。そんな方々には、この真実の水晶を使用します。この水晶には亡くなった時の映像が記憶されているのです。さぁ、怖がらず真実をみて前に踏み出しましょう」
あぁ、駄目だ。全く信じてくれない。
女神様は水晶を掲げると水晶が光だし映像が再生された。その映像は公園で子供に声をかけた自分が映っていた。そして、公園から出てトラックを見送った後に光に包まれた自分の姿を最後に映像が終わった。
「あれ?水晶の不具合ですかね?あなたが轢かれた姿が映っていません」
「もう一度言いますよ!だから轢かれてませんってば!」
女神様が急に動かなくなる。柔和な表情はどこへやら目を丸くしてポカンとしている。
「あのー大丈夫ですか」
女神様がワナワナとしている。
「ど⋯どういうことぉ!!」
女神様は困惑した大きな声を出す。
神々しい姿にヒビがはいった瞬間だった。




