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呼吸を分けた日  作者:
9/14

夜空に咲く約束

夜になり、俺たちは花火大会の会場に向かった。


浴衣姿の人々が行き交い、屋台の明かりが賑やかに輝いている。


「ねえ、かき氷食べよう!」


柚月が屋台を指さす。


「ブルーハワイとイチゴ、どっちがいい?」


「んー……半分こしようか。」


二つの味を一緒に楽しみながら、俺たちは夜空を見上げた。


「始まるね……」


遠くで合図の音が響いた。


次の瞬間、空に大輪の花が咲く。


「わぁ……」


柚月の目が輝いた。


俺は、その横顔を見つめる。


「綺麗だな。」


「うん……すごく。」


花火の光が彼女の横顔を照らしていた。


「透真……ありがとう。」


「何が?」


「一緒にいてくれて。こうやって、一緒にいられて。」


柚月はそっと俺の手を握った。


俺もその手を、ぎゅっと握り返した。


花火が消えても、この瞬間だけは——


ずっと、心に残る気がした。

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