2話-③ 本当の絶望
うぅぅぅ
こ、こは一体……
あ。と俺は全ての事を思い出していた。
ハーフヴァンパイアとして蘇った俺は、彼女事、エリーザ・バートン・テリーナ伯爵によって唐突に森に捨てられた。
いや、夜まで生き残れって…… もう既に満身創痍……
「もう、死にそう何ですけど……」
幸いにも俺は大きな木の上に落ちており、地面との直接対決は何とか避けられた。
「って言っても全身痛いんだけど」
実際、大きな怪我は自己診断で無さそうだが、擦り傷や切り傷、かすり傷は身体中至る所にあった為、全身ヒリヒリして痛い。
「つか、マジでここに夜まで居ないといけないのか?」
夜が明けたばかりだと言うのに、この森は酷く薄暗く、今が何時位になってるか検討すらつかない。
はぁぁ、と深い溜息と共に俺は傷付いた俺の身体を慰める様に触る……
あれ…… 痛くない。
ッッ!?
俺は先程まで、全身が怪我だらけだったはずが、この短時間の間に全て怪我が治っている事に驚いた。
ま、まさか、これがスキルなのか?
確か彼女が言ってたような……スキルを使ってて、これの事か?
ははっ、俺は本当に人間じゃなくなったんだな。
ーーーー
俺は自分が人間では無くなった事を再確認すると、安全な場所を求めて、森を散策する。
と言うか、ここは何処らへんなんだよ。
村からは大分離れちまってるとは思うが、それにしたって知らない植物に見た事無い動物の足跡が沢山あった。
カラン、コロン
不気味な音と共に背後から気配を感じた。
うわっ! なんだ……これ。
俺は勢いよく振り向いたら、そこには人間な背丈の骨が歩いて来ている。
流石にっ! これって魔物だよな?!
その場を逃げ出そうとしている俺であったが、不運な事に緩い地面に足を取られその場に倒れてしまった。
もうダメだ。
そう思った瞬間、骸骨は俺に触れて来た。
骸骨は俺の肩を必死に押して地面に押し付けようとしてくる。
必死に歯を食いしばり、覚悟を決める俺は、なるべく苦しまなくても良い様に体勢を変えようとすると……
ん? あれ? この骸骨って……
俺は恐る恐る目を開き状況を確認した。
依然、骸骨は両手で俺の事を押さえつけようとするが、全然押せてない。
むしろ、すっ転んだ変な体勢の俺ですら、押し返す事が出来てしまう程の、貧弱な力だった。
声は聞こえないが、仮にコイツが人間だとしたら表情が無くても分かるくらいに、必死に俺を倒そうとしている。
えいっ
俺は必死そうな骸骨を掴み、投げ払った。
ガシャンッ
貧弱そうな音の先で、骸骨は木にぶつかり、身体がバラバラになっていた。
(マジでなんだったんだよ、コイツ……)
俺がそうこう思っているうちに、骸骨は突然震えだし、元ある形を取り戻そうとしていた。
これも再生の1種なのか?
俺の怪我が治ったのと同じく、骸骨も身体がバラバラになったても復活を成し遂げ出た。
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ーーーー
ーー
暫く、俺と骸骨は激戦? を繰り広げていたが、トドメの刺し方が分からず、俺はその場から離れた。
この時骸骨は俺の事を追いかけては来なかった。
俺は骸骨から離れた後、改めて自分の能力を把握する為に、辺りの岩や木を思いっきり殴るのであった。
「痛ってぇ! 痛ェじゃねーか! あのアホヴァンパイアがっ! 何がスキルを使えこなせだっ! そもそもの使い方が分からんのに、何をどう頑張るってんだよ!!!!」
幸いにも、俺の痛めた拳や手のひらは俺のスキル? のお陰で怪我をしても直ぐに治っていた。
あぁぁもう!! やっておれん!!
そもそも、俺は昔からサボり癖が多かったのだ、幾らかっこいい事を言っても人間がそう簡単に変わる訳ねぇじゃねぇか!
(あぁ、あの時俺は納屋でエイミーに約束したんじゃねぇか。 明日から頑張るって……)
くそっ、エイミーに免じて今日は頑張ってやるか……
ドシッドシッ
またか、またこの森には俺の背後から物音を立てるヤツが……
そこにいたのは俺と同じ高さ位のどデカい猪だった。
「これは無理でしょ……」
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次回更新は10月9日12時15分~13時頃更新予定!
⤵おまけ小話
俺は骸骨との激戦を繰り広げる。
奴は倒しても何度でも復活する。
それはあの日殺された俺の様に…
うぅぉぉっ!!
骸骨と俺はお互い腕を曲げ、台に置き、手を握り合う。
バンッ
開始の合図と共に俺は骸骨の手をおもいっきり、台に打ち付けた。
これで15対0勝で俺がまた勝ったな。
お次は骸骨に拳を突き出し、掛け声と共に俺の渾身の一撃をお見舞した。
俺は骸骨相手に指2本で勝利を納めたのだ。
骸骨は手のひらを突き出し、指を5本出したが、それでも尚、俺が勝利を収めた……
だが、それでも尚骸骨は倒れない……ッ!
奴は何度でも立ち上がる。
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