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師匠はヴァンパイア、スキル強奪で世界に反逆をします。  作者: 一色ONLINE
既にBADENDしている世界から
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1話-③.④ 絶望と絶望[改稿済]


改稿中です! ①に統合されてますので、こちらは読まなくて大丈夫です!



とにかく主人公が痛い目に合います。


それでも最強になっていきます!


最近のご都合主義過ぎる主人公の変わりに今作の主人公が酷い目に合います。






何処かで、俺にほんの少しだけでも勇気があれば、こんな結末になる事は無かったかも知れないーー


エイミーが納屋を去ってからどれ位たったのだろうか?


(やたらと外が騒がしいな)


薄らとしか、意識を覚醒させていない俺に取っては、外の騒音は煩わしい意外の、何ものでも無かった。


起きろ……起きろって……目を覚ませナウス!


身体を揺らさせているのか、まぶたをゆるりと開くと、そこには怪訝な顔の父さんがいた。


「なんだよ……もう朝か?」


「違う! 魔界の軍団が村に迫って来たんだ!!」


ッッ!?


普段なら軽い冗談として、受け流してるかも知れないが、父さんの表情が、事の重大さを知らしめている。


「み、みんなは、無事なのか?」


「あぁ、エイミーちゃんを母さん達が、今迎えに行ってる。 父さん達も今から北に避難するぞ」


俺は父さんに手を引かれ、納屋を出た時……


ーードシッ、ドシッ


二足歩行の大きな身体をした、豚顔の魔族が現れた。


その豚顔の魔族の顔は酷く醜悪なものであり、頬はたるみきっており、鼻息は荒く、目元には目ヤニがびっしりとこびり付いている。


俺達は、その異様な姿に恐怖し、全身から血の気が引くのを感じた。


俺達に気が付いた豚顔の魔族はニヤリと笑った。


我に返った父さんは、俺を抱えて走りだす。


不気味な笑みを見せたその魔族は、俺達を追いかける様にまっすぐ向かって来る。


「と、父さん……」


俺は呼び掛ける。


「ねぇ、父さんってば!」


豚顔の魔族は、見た目からは考えられない程、足が早かった。 俺を抱えながら、必死に走る父さんに、簡単に追いついた。


「父さ……ッッ!!


俺は追い付かれそうな事を、必死で伝えようとしたが、間に合わなかった。


いや、間に合った所でどうにかなっていたとも思えない。


俺と父さんは魔族の拳によって吹き飛ばされた。


(うぅ……ッ、全身が痛い。 骨が折れた位じゃ済まないな)


もう駄目だと思った俺は、魔族を見返す。


豚顔の魔族は屈んでいた。 そして何かを握っているのか、拳を見つめて動かない。


……ッ 父さん!


父さんは拳の中で、鷲掴みにされている。


苦痛の表情を見せる父さんは、魔族によって今にも握り潰されそうだ。


や、やめてくれ、離してくれ……


あぁ、俺はどうしたら良いんだ。


ドシャッ


音と共に父さんからは血飛沫が飛び散り、魔族は拳からダラダラと血が流れる。


そして、その拳を頭上にまで上げ、ダラダラと垂れる血を、口内に垂れ流している。


やがて、滝の様に流れていたが血液は雫に変わり、父さんから、流れきった事を表した。


すると豚顔の魔族はやっと、拳を開いた。 と思えば、父さんの屍を今度は直接貪る。


この時の俺の耳には、父さんの皮膚が裂け、肉が飛び散り、骨が砕かれた、咀嚼音だけがこべりついていた。


豚顔の魔族は、その醜い顔同様に、丁寧に手の平まで舐めており、越に浸った顔から、全ての状況を思い出したーー






あぁ、今度は俺の番か。


ドシッ、ドジッ。


俺は思い出していた。 この音を聞いたのが全ての始まりだった。


終わる時も同じ音を聞くんだな。


俺は余りにも壮絶な光景を目にしていた為に、全てを諦めていたーー






電光石火ライトニング


プギャァァァァッッ!!


雷鳴サンダーボルト


…………ドスンッ。


俺の耳には聞き覚えの無い声と、激しい炸裂音、断末魔が一瞬の間に聞こえた。


俺は恐怖の余りに、瞑っていた瞼をゆっくりと開き、目の前を確認した。


先程まで、俺に恐怖を知らしめて絶望させていた魔族は、地に伏せっていた。


そして、英雄の様に語られていた白銀の騎士が目の前に居た。


あ、あぁ


声が上手く出ない。


俺はあまりにの恐怖で上手く声が出なかったのだ。 立ち上がろにも力が入らない。



呆然としているうちに、騎士は目の前で倒れている魔族に、刃を突き刺した。


すると魔族の身体からは、煙の様な蒸気が立ち上がり、やがて魔族の肌から色が抜けて、崩れる様に灰になった。


俺は何が何だか全く理解が出来なかった。


唯一、理解が出来たのはさっきの騎士が魔族を倒してくれた事だ。


それでも、父さんはもう帰って来ない。


父さんの亡骸ももう無い、あの魔族が全てを奪ったからだ。


俺は先程の光景を思い出してしまい、吐き気をもようした。


「ナウスっ!」


「大丈夫?! 聞こえる?! ねぇっば!!」


俺の肩を掴み、激しく揺すったのはエイミーだった。


「こりゃ骨も折れてるかもしれないね、とりあえずゆっくり運ぶんだ」


「分かったわ」


俺の身体は思ったよりも重傷だった。


魔族に吹き飛ばれた時に腕と足が片方づつ折れたようだ。


恐らくあばら骨も逝ってるはずだ。


薄れいく意識の中で、俺は家族に父さんの事を何て話すか考えていた。


だが、俺に思考させる暇も与えない中、意識は消え去る。


「ナウス兄ぃ……」


俺が朧気な意識の中で、最後に聞こえた声であった一一






揺れが激しい、ったく骨が軋んでゆっくり寝る事も出来ないじゃないか。


もっと優しく運んでくれよ。


俺が意識を失っていたのはどれぐらいだろうか。


揺れが収まったと思ったら、今度は母さんの怒声が聴こえた。


「あんたら、それでも人間かい!! 一体どんな理屈があればこんな事許されるんだ!!」


俺は母さんの怒声に起こされるかの様に薄らと目を開いた。


(外がまだ暗い。 まだそんなに時間は経って無いのか)


俺は重荷になった自身の身体を起こし、母さんが怒声を放った方向を見た。


そこに居たのは、あの白銀の鎧を纏う、人界騎士じんかいきしだった。


「何があったんだ?」


俺を助けてくれた命の恩人に対して、母さんが、怒声を浴びさせる目の前の光景が、信じられず思わず声を出した。


だが、その理由は直ぐに分かった。


何故ならば、人界騎士じんかいきしが、こちらに鋭利に光る剣先を、向けているからだ。


「ナ、ナウス目が覚めたの? まだ動いちゃダメだよ。 骨が折れてるかもって……」


俺の声が聞こえたのか、震える声でエイミーがこちらに気を掛ける。


「何がどうなってるんだ? あの騎士達は……」


エミリーに対して話し掛けた次の瞬間!!


スパッッと言う鋭い音と共に、俺の顔に水飛沫が飛んだ。


きゃァァァァァァ!!


エイミーの叫び声に驚き、振り向く。


時間にすれば一秒にも満たない僅か時間であったが、'それ'が視界に入った瞬間、俺の口元で血の味を感じ、身体からは血の気が引いたと言うのにも関わらず、目頭が猛烈に熱くなった。


阿鼻叫喚、地獄絵図。


いや、そんな言葉じゃあ、俺の感情は言い表せない。


何故ならば、母さんの首は無くなっており、変わりに激流の如く吹き出す、血飛沫を上げる胴体が立っていたからだ。


あ、あぁ


ァァァァっっ!!??


何が?! どうなっているんだよ!!??


どうして、母さんは切られたんだ。


あぁ、動こうにも身体に力が入らねぇぇぇ!!


叫ぶ事すら出来ない俺は意味の無い事ばかり言っている。


先程まで、エイミーにしがみつき震えていた妹は、放心状態で母さんの亡骸に近づく。


妹を静止しようにも、声も出なければ身体も動かない。


だが、騎士の一人が、血に濡れた刃を、妹に振りかぶっている。


頼む、頼むからもうやめてくれ。


俺の大事な妹なんだ。


俺に残された最後の家族なんだ。


だが、俺の思いは叶わなかった。


振り被った刃は、妹を目掛けて真っ直ぐに振り下ろされた。


やめてくれぇぇぇぇ!!!!


妹はただ、母さんを心配して近づいただけなんだ。


アンタらには危害を加える事も無ければ、邪魔するつもりなんて無かったんだよぉぉ!!


はぁ、はぁ。


動悸が、増すばかりの俺の心臓は、これ以上無いくらいに加速する。


胸が苦しい、痛い位のものじゃない。 直接、身体を引き裂き、骨をへし折って、心臓を抉る様な痛みだ。


俺はこの短時間で、人の、いや、家族の死を目撃しすぎたのかもしれないーー







鮮烈な痛みを耐えた俺は、この場から一刻も早く逃げ出したかった。


(駄目だ。 逃げたくても俺の身体は動かせねぇ。 せめてエイミーだけでも逃げてくれぇ)


ー瞬でも逃がす事は出来ないのか!? この最悪からだけで良いんだ!!


な、何か無いのか?!


「ふむ、一体何処の阿呆が妾の休息を邪魔するのかと思えば…… 醜悪な人界騎士じんかいきし御一行では無いか」


?!?!


突然の事に誰もが、声の方を見上げた。


そこには、俺が助けたはずの、金髪の美少女が浮いていた。


彼女の目は赤く光り輝ている。 その輝きは月の逆光で見えるはずが無いのにも関わらず、口元まで、浮かべているかのようだ。


容姿は人間近い、亜人の彼女でも、月を背に浮かぶ彼女のそれは人類では無い確固たる証拠だろう。


旅人から、空飛ぶ亜人の話を聞いた覚えが無い。


恐らく彼女は'魔族'なのだろう。


怪しくも、優越な笑みでこちらを見下ろす彼女には、一瞬だが、魔族とは正反対の存在である、神の様な神々しさを感じてしまった。


「ヴァンパイアか、また厄介な……」


怪訝な口振りで騎士は呟いた。









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― 新着の感想 ―
[一言]  まず三話、読ませていただきました。  以下感想ですが長くなることをご了承ください、    まず全体の感想から差せていただくと、何が起こるかわからぬ、おどろおどろしいなにかがある、である。…
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