6話-② 吸血鬼の戦い方
作成日10/25日
「なぁ、師匠。 アサミが言ってた俺達が敗北する未来があったって言ってたけどアレって何でだと思う?」
最強の様に振る舞う師匠は、いつも一瞬で決着させる。 と俺は思い込んでいたが、実際には大事な所ではぶっ倒れて至り、寝ていたりと
戦闘そのもそを見た事は無かった。
「どうじゃろな? 妾は敗れた事はあっても、妾自身が負けた事はないのじゃから」
「前にも聞いたが、師匠には俺みたいな弱点ってあったりするのか?」
俺の弱点と呼べるのは、銀の武器に杭だ。
「有るには有るのじゃが、それを貴様に言う事は今は有り得んな。 ソレにその事に気づいても対応する事自体が不可能に近いからの」
そうなのか、と俺は納得したかの様に見せたが、実際はモヤッとするものがあった。
「それにしても、アサミにはやられたのぉ。 アレじゃ助けるしかないのぉ」
時を戻す事、数時間前ーー
「巫女姫! それはちとヤリ過ぎでは無いか?! 魔族に生殺与奪を握らすだけじゃないかの?!」
大胆な発言を、ユンジが慌てて制止しようとする。
「こうでもしなければ、我等の里に未来は有りません」
何と言うか、祖父が孫娘に食って掛かるシーンを目撃してしまった訳だが、気分が良いとはとてもでは無いが言えない。
「お義父さん。 アサミは巫女姫として視たのです。 であればその判断を信じて決定するのが我々の仕事ですよ」
「はぁ、息子が居らんくて本当に良かったわい」
「そうですね。 当主であれば話を聞かずに御破算にしかねません」
「魔族の方々、我々の提案は如何じゃろか?」
師匠の方をユンジは神妙な表情で見つめる。
俺は、俺だったらどう決断するのだろうか……
俺の場合は半ば不可抗力であったが、今と似た様な決断をしただろう。
だからこそ、アサミや、ユンジさんにセラスさんの様な決断はとてもじゃ無いが出来ない。
俺には俺一人以外の命をどうこうする決断は出来ないのだろうーー
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