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とある魔王様は人間の国で家庭教師を務めます!  作者: まくら
第1章:魔王様、人間の国で働きます
8/50

8:買い物

 王子が国まで特訓だ!と言いながら走って行ったので無事に迷子になった。

 絶対に許したくはないが(泥だらけになった)こんな事もあろうかと色々と準備していたから国に着くことができた。

 これから王子を外に出すときはGPSでもつけておこうかな。


 なんとか街に戻ってくることが出来た。

 王子が鬼ごっこ!って言って走っていき、また迷子になったのはいうまでもないが。


 まず最初に立ち寄ったのは服屋さんだ。

 剣を学ぶときの服と座学用の服を買いに来た。王子、服がほとんどないみたいなので。


 王に外に出かける用の服を頼まれた。

 俺が休日用に使うお金がなくなってしまうじゃないか。



「見て家庭教師ー!どうかな」


 王子が持って来たのは、なんていうか......柄ばかりだなお前!


「ダッセェので却下です」


 こんなのは即却下してやる。


 それと、今日は王子の婚約者が来るらしいからそのための服も買わなくてはならない。

 えーっと、パーティーの服が一着もないんだったんだよね。

 それなりの格好をしてもらわなくては俺以外にも舐められてしまう。


 お金を払って、店を楽しんでいる王子を見る。


「王子、行きますよ」

「ついに魔法剣?!」

「......はい、装備品の店に行きますよ」

「魔法剣じゃないじゃん」



 続いて立ち寄ったのは装備品の店。

 魔物と戦う時に装備がないと怪我をしてしまうのを防ぐために使う。


 本当はそんなの使わずに戦ってほしいんですけど!

 頑張って強くなるんだよ王子。そうしたらもっといい魔法武器を買ってあげるから。


「これ、ほしい」

「(女神の涙の)ブレスレットですね.....」



 高価すぎるけど、これくらいなら買ってあげよう。

 王子が真剣に欲しがるのほとんどないから少しくらいならいいか。

 

 頼まれたのと言ったら、王子の婚約者にあげる土産か。

 王子の機嫌取りのためにそろそろ帰らなくてはならないけど、婚約者が来ることを知ってるのか。

 取り敢えず......荷物も空間にいれたし帰るか。



「王子」

「魔法剣?」

「王子の婚約者様のところです」



 婚約者、今まで断っていたらしいから絶対に合わせてやらないと。

 ってことで、会うまで魔法剣はお預かりさせてもらおう。


 おっと、あれは......ドワーフからの梟だ。

 急に来るからびっくりしたけど、何かあるってことだ。


「ふくろうだ」

「梟ですね。余所見しないで歩いてください」



 梟が持って来た手紙には以下のことが書かれていた。

 

『魔王、クロス。面白い情報を掴ませて頂きましたのでお伝えいたします。

本日ある社交界にて暗殺者が現れるそうです。その暗殺者は婚約者のところのものらしいです。

暗殺者をどうするかは魔王様にお任せいたしますが、よろしくお願いします』とのことだ。


 ちなみに、クロスとは俺の事。


「大切な事が書かれていたの?」

「はい、凄く深刻な問題ですよ」

「でも、楽しそうな顔をしてるよ」

「嗚呼、久しぶりにだから楽しみですよ」



 漆黒の劔、こいつをすぐに使う時が来るとは......人間相手は初めてだが。

 暗殺者が来るから護衛をするのは、家庭教師じゃなくてもか。


 俺って、意外と働いてるな。

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