41:それは禁忌と云う魔法
相手は独り、俺らは5人。
数で叩けば相手に攻撃を喰らわせることが出来るはずだ。
「シューヴァの事は後で話す。だからお前らは攻撃に集中しろ」
「……シロ、口調が」
「それも後だ。今から見る事は全て内緒にしろ」
幻影魔術解除。
セイラに魔王っていうのを伝えてない事は申し訳ないと思うが、それどころではない。
エレニアを倒す事が今俺らのやるべきことだ。
「私に逆らった結果を目の当たりにしたはずです。それでも貴様らも逆らうというの?」
「当たり前だよー!」
「呪魔法」
呪魔法は龍のような形をしてサナへ襲いかかる。
そして龍は横から消されてしまった。
正体は、セイラが持っている大鎌だった。
自由に形を変えることが出来るのか、大鎌を投げまくっている。
「ふっ、これくらいの呪魔法なら妾でも解けるわ!」
「ありがとー。でも、ちょっと退いてね……アクアスラッシュ!」
「びゃっ、先に言ってほしいのだ」
「ライトニング!」
「びりびりなのだ!先に言ってほしいのだぁ……」
ライは雷魔法を得意としているようだな。
付与魔法で魔法剣の効果を高めよう。
サナの杖は水魔法と氷魔法の効果を高めてあげようか。
「召喚魔法、ルシファー!」
「こいつ、召喚魔法も使えるのかよ」
「ルシファーは僕に任せて」
「召喚魔法、死神」
ルシファーは現れ、死神は姿を一向に姿を現さない。
1代目2代目は死神を降りた。
本来ならば3代目が召喚されるだろうがセイラは此処にいるため召喚魔法は作動しない。
「なっ……!どういうことです!?」
「召喚できるの、もういないみたい」
「じゃあフェルと……サナ!ルシファーの相手をしてくれ」
「わかったー」
エレニアは俺らの方に向き直って最初はライを見た。
狙いを定めた様なので、俺とセイラはライの護衛となればいい。
「闇魔法」
「光魔法!」
「おお!ライは光魔法も使えたのか。妾も使ってみたいぞ」
だが、闇と光。
勝つのは魔力の強い方で……ライの光は負けてしまう。
よし。俺が一肌脱いでやる。
「何をやっているんだシロ!俺の前に出るなよ」
「問題ない。闇魔法には闇魔法を重ねるんだ」
なるべく使わないようにしていた闇魔法だが今はやるしかない。
「宮廷白魔導士が闇魔法を使えるというのかしら?」
「嗚呼、その通りだ!闇魔法、スペクター」
闇魔法のひとつ、スペクターは全ての魔法を飲み込んでしまう闇の亡霊だ。
完璧に攻撃を防ぐことができた。
まだ終わりはしないが。
「反撃といこうではないか」
「貴様は……」
「さぁ、何者だろうな。アイシクル」
「からの、闇魔法なのだー!」
ルシファーはまだ倒されないみたいだな。
ルシファーを倒すまでこちらで食い止めるしかない……。
それしかエレニアを倒す方法がないのだから。
「セイラ、足止めだ。手伝ってくれ」
「了解なのだ」
「ライはルシファーを倒せ」
「わかった」
セイラの闇魔法が炸裂してエレニアは防ぐの繰り返し。
そんな時俺は大きな魔法陣を床に描いていた。
エレニアを倒すための大きな魔法陣。
そして、シューヴァを救うための神聖な魔法陣。
描き終えたらシューヴァを魔法陣の上へと移動させる。
あと少しだから、待っていてくれよ……シューヴァ。
「呪魔法、死を忘れるな」
モルテも強力な呪魔法だが、それ以上にメメント・モリは強力だ。
対象相手が少しでも傷を負っていたら一瞬で死に至るため禁忌魔法に区切られそうな魔法。
今は呪魔法として扱われている。
「セイラ、交代だ。ライとサナはエレニアの足止めを」
「妾の出番が来たようだな?」
「死者蘇生する。魔力が必要となるからフェルも頼んだ」
「ん。頼まれた」
死者蘇生は古代、禁忌魔法として扱われていた。
その区別は難しく、古代属性魔法という者もいれば禁忌魔法という者もいた。
それでも人は口を揃えて言う……使えば死に至ると。
それは嘘ということがわかったけど魔力をすごい消費してしまうから実質死だ。
ならば俺の魔力だけでなく、フェルとセイラにも協力してもらえばいい。
蘇生は簡単にできるであろう。
しかし……シューヴァが目を覚ましても呪いに苦しみ再び死へ至る。
そのために生贄が必要だった。
シューヴァが持っている呪いを全てルシファーに移す。
「ふぅ……。禁忌魔法死者蘇生!」
「付与魔法、魔力提供」
「妾もなのだ!魔力提供」
光の粒がシューヴァへ降り注ぎ、黒い粒がルシファーへ入っていく。
さあ、クライマックスだ。




