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とある魔王様は人間の国で家庭教師を務めます!  作者: まくら
第1章:魔王様、人間の国で働きます
4/50

4:目標

  0の合図が鳴った。

 ようやく終わったよ……手強いような、いやでも強くはないな。


 王子はまだ攻撃を止めようとしない。

 おい、良い加減やめろよ。

 そろそろ辞めないとお前、魔力切れの俺みたいになるぞ。



「もう終わりですよ」



 突然、電源が切れたように止まった。

 ドサリと倒れてしまったのだ。


 体力消耗が激しく倒れ込んだ王子の前まで行く。

 王子は俺を見上げて肩を揺らしている。



「ほんと、何者……?」


「さあ、王に拾ってもらった一般人ですかね」


「一般人はそんな動きしないよ」



 ハハハ……確かにそうだ。

 人間だったら木刀を余裕で避けて止めて投げなどしないな。


 創造魔法、水魔法。


 創造魔法は結構魔力を消費する。武器創造魔法は創造魔法の派生で、上級者向けだな。

 水魔法、これは分かるんじゃないか?そのまま水を自由に操れる。


 綺麗な水を創ったペットボトルの中に入れる。

 王子に差し出したら凄い勢いで飲んだ。

 毒とか入っているかもしれないのに……。

 よほど疲れたということにしておこう。毒味はしてない!


 王子は生き返ったように立ち上がった。



「美味い……!」


「それは良かったです」


「にしても、水がこんなに美味しくなるなんて」



 王子が言った通りだ。ブルーライズの課題として水が汚い。

 今朝、顔を洗おうとしたら汚くてビビった。

 いやぁ、あれは全人類がビビると思うんだよね。


 流石に汚すぎて困ったし、料理もこれで作っているとしたら怖い。

 ってことなので、城内の全ての水を浄化魔法で綺麗にさせてもらった。


 浄化魔法はなんて言えば良いかわからんが聖なる魔法だ。

 魔王とは程遠いかもしれんが理由はある!今は言わんが……。

 ではなく、聖女とかが使える魔法で魔力消費はエグい。


 なぜ綺麗か気になる王子を見ながら言う。



「ブルーライズは飯も不味けりゃ水も汚ねえ」


「そうなの?」



 うん、パンがカッチカチの時は城の屋根から飛び降りるとこだった。

 こんなに不味いパンは食ったことねえ!って感じ。

 一度、魔王としてこの国に来た時も思った。

 めっちゃ、この国は食文化がヤバイ。不味い。



「それで国民が不満を持っているらしいですよ。王子ならどうしますか?」


「でも、城のご飯は美味いよ」



 正気か。この王子。



「水は汚かったけど、飯もあんまし美味くなかった。さあ、まずは水問題を解決しに行きましょうか」


「めんどくさ」


「一騎打ち、王子が有利な状況で自分から戦いを決めましたからね」



 王子は渋々と俺の後ろをついてくる。


 ブルーライズの国を豊かにして、今すぐにでも美味い飯を食いたい!

 俺のブルーライズで最初の目標は生活のことだった。



 王子の戦力についてが最後になりそうだけど知らない。

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