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とある魔王様は人間の国で家庭教師を務めます!  作者: まくら
第3章:魔王様、冒険者ギルドで伝説になります
36/50

36:完全攻略

「おはよう」

「おはよー。今日も頑張ろうねー」

「おはようございます」


 シューヴァが俺の方を見てくるが無視して話を進める。


「今日は洞窟の1番奥まで行きたいと思います」

「わかった。進もう」


 魔物は出てくるが、しばらくは弱い敵が多い。

 タンクであるシューヴァが前に出てくれて、その後ろに俺とライが続く。

 サナは魔法使いだから1番後ろで援護をしてくれる。


「アゴーン・スパイダーだ。構えろ!」

「「了解!」」


 アゴーン・スパイダーの厄介なところは蜘蛛の糸だけでなく毒を放って来るところだ。

 食らったら命が危うくなってしまう。

 そこでサナが活躍するのだ。


「伏せろ!俺が盾となる」

「シューヴァ、後は俺に任せてくれ」


 矛と盾。だけどこれでは倒せない相手だ。

 付与魔法、魔力上昇をサナにかけて特大の魔法を放ってもらおう。


「では作戦通りに」

「アクアスラッシュー!」

「......助かったぁ」


 アゴーン・スパイダーの討伐成功だ。

 魔法石は空間の中に詰め込んで先へと進んでいく。

 そろそろ最下層まで行っても良いとは思うのだが......。



「おいっ」


 ボソボソとシューヴァが俺に話しかけてきた。

 今、毒には水が強いということをサナに教えたばかりでスパイダーを倒せたことに喜んでいたから話しかけてくんなって言いたい。

 表情からしてその事を察してくれているみたいだけど......。


「2人の呪い。解いてくれよ?いつ解くんだ」

「今は無理だな」

「何故だ!」

「どうしたのシューヴァ」

「急に叫んで変だよー」


 ライとサナに言われて黙ったシューヴァはそのまま話を進めた。


「......何故だ」

「俺は今すぐにでも呪いを解いてあげたい。その気持ちはお前より強いだろう」

「それは嘘だ。演じないでくれよ」

「......それはまあ兎も角、呪いを解いてあげたいのはやまやまだ。これは事実。

浄化魔法で解くことができない呪魔法だし、聖魔法を簡単に使うわけにもいかない」

「......」

「俺は呪いを解くためにポーションを作ろうと思ったんだが、それに必要な素材は魔王城のすぐそばで取れる植物、100個くらい。あとはここで取れるボスの魔法石、5個くらい。聖なる泉のすぐ側にある山から取れる鉱石、紅鉱石が単純計算で1000個だな。うん、めんどくさい」


 おっと、本音が出てしまった。

 まあいい。めんどくさいのは事実でこれらを取ろうとしても一筋縄ではいかない。

 ポーションを作るとしてもボスの魔法石を取らなければ始まらない。

 その事はシューヴァも分かってくれたみたいでそれ以降俺に話しかけて来る事はなかった。




「いよいよボス戦だ!」

「張り切っていこー!」

「ああ、足引っ張らないでよシロ」

「昨夜俺に戦いを挑んで余裕で負けた人がよく言えますね」


 ようやくボスのいる最下層まで来ていた。

 ここまで来るのは長くて、魔物に追われて魔法を放ち、だれかがお腹空いたと動けずに休憩し、S位階くらいの魔物に再び追われて本当にようやくだ。

 半分以上ライとサナの所為とも言える。


「いざ、勝負へ!」


 扉を開けると堂々と椅子に座る少女が1人。

 その周りに家来みたいに佇んでいる奴らが10人。

 は?少女......ってどーいうこと??


「よく来たなお主ら!妾は死神のセイラなのだ!暇で暇で仕方なかったのだが......」

「アクアウォールー!」

「びゃぁぁあ?!びっしょびしょなのだぁ......」


 少女は血のような真っ赤な髪の毛を髪の毛を乾かそうとして首を横に振る。

 家来は槍を構えて俺らへ威嚇をする。

 それを見て愉快に笑っている少女......死神って魔王(オレ)の家臣だよな?

 あれぇ......まったく知らない人なんだけど......。


「妾は3代目の死神セイラ!」


 そして2度目の自己紹介。

 見た目からして歳は王子と変わらないんだろうけど死神だから100年は生きているんだろうな。


「剣よ、貫け。輝の剣!」

「絶対防御」

「むぅぅ......眩しいし痛いのだ!」


 ライとシューヴァのコンビネーション技。

 剣と盾は絶対的な強さだ。

 セイラにダメージはあるが笑顔で座っているためほとんどダメージがないと思われる。

 3代目って......俺が知っているの2代目までなんだけどいつの間にか死神の中で世代交代が行われていたんだな。

 俺が知らないのも無理はないけど。


「そなたは妾に攻撃しないのか?してきても良いのだぞ?」


 そなたって俺のことを言っているのか?

 まあ、俺だけ攻撃していないしな。


「闇魔法、魔眼」

「おお、立派な闇魔法だが妾に闇魔法は......?!」

「効くんだろうな。魔眼は動きを止められるし、死神にも効くだろ」

「いいや効くはずはない!妾には闇魔法耐性がある。それも魔王の次に強いのだ!」

「魔王......でも、耐性があっても闇魔法がそれよりも強ければ効くだろう」


 セイラの動きが完全に止まり、家来が攻撃を仕掛けた。

 せいぜい5個、魔法石さえ取れれば俺の目的は終了なんだが......。

 家来は一瞬だった。

 サナの水魔法とライの魔法剣が家来を蹴散らしていく。



「妾の家来がぁ......。許さないぞ!如何して面白そうな事をするのだ」

「「は?」」

「妾もこんな洞窟から出たい!よし、そのフード男」

「俺のことか?」

「妾を此処から連れ出すがいい。1番強そうだからな」


 そんな理由で俺についてこようとするのか。

 面白い事あまりないし、仕事しかやってないからフェルと過ごすことになると思う。

 いや待て、神の子と死神って仲良くなれるのか?


「ま、自由にしろ。俺も目的は達成したしな。お前の魔法石って貰えないか?」

「いいぞ。それくらいなら」

「では無事、古の洞窟完全攻略!」



 これでメルさんに報告すれば、いいな。

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