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とある魔王様は人間の国で家庭教師を務めます!  作者: まくら
第3章:魔王様、冒険者ギルドで伝説になります
32/50

32:オーク討伐

「すみません、メルさんいませんか?」


 俺は長い間休みをもらうことができたので冒険者ギルドに立ち寄った。

 だいぶ長いので、しばらくは冒険者として楽しむことができるだろう。


「はい。あ、シロさん......何かご用ですか?」

「長期休暇を頂いたので冒険者として一時活動しようかと思いまして」

「そうなのですね。ちゃんと話を聞いてくださいよ」


 メルさんに釘を刺されて俺は渋々と話を聞くことになった。

 依頼の話や、細かい話。俺が無視してもらわなかったギルドカードの話。

 ギルドカードは身分証明書として活躍するらしいが宮廷白魔導士でなんとかならないかな......。



 依頼が張り出されている掲示板を見る。

 お、これなら簡単そうだな。S位階冒険者だけれど、B位階のを受けてみよう。


「B位階以上の、オーク討伐ですね。......あ、ちゃんと話は聞いてください」


 行きたくてうずうずしているけど黙って聞こう。


「はい。頑張ってくださいね」

「頑張ってきます」


 今日は1人なので何も気にしなくてもいい。

 オークなんて弱いから一瞬で終わらせることができるだろうな。


 魔物は何処にでもいる。

 しかし、それ以上に魔物の集まる場所は世界に数カ所ある魔力の発生源。

 この近くには......走って1時間くらいだろうか。


 オークは群れを成す。

 取り敢えず群れは大きいのだけど、オークって穏やかだから倒すのは気がひける。

 俺は今人間として生きているから文句は言えない。

 しかし......隠れるのが上手で何処にいるのか、全く見つからない。


「技術魔法......探索(サーチ)


 まるで、機械を通して見ているかのような視点になる。

 んーっと......あ、見つけた。

 此処から南に歩いて数分ってところだな。




「氷魔法、地魔法、付与魔法、貫け!」


 地魔法で地面を操り鋭い形のものを作り、氷魔法でそれを固めて更に鋭いものにする。

 それから普通人につける付与魔法で魔力を付与してオークを数匹貫いた。

 普段は、属性の適性を隠すために無詠唱だがたまには詠唱をしてもいいかもしれない。

 気持ちがスカッとする。


「これが、オークの魔法石か。なんか黒いな」


 魔法石で黒いものはない。

 一度も見たことないし、魔物のことを1番知っている魔王(オレ)が言うからそれは間違いない。

 なんかめちゃくちゃ黒かった。ドス黒いっていうか......。

 普通、魔法石は属性で決まっていたりする。

 炎だったら赤だし水だったらもちろん青。

 魔法の使えない魔物でも闇属性に分類されて紫だから黒は絶対にないと言い切れる。


 ひとつ、例外を除いて......の場合だがな。


「呪魔法がかけられていた......?」


 第三者、とてもではないが考えられる。

 第三者が絡んで例えば呪魔法の魔眼を使ったりすると心が別の人に支配されているのと同じなため魔法石が黒くなる場合がある。

 魔物を支配したい第三者と考えると......ま、どちらにせよ俺の敵ってことだ。


「しっかし、これじゃあ依頼を成功させることができねーな」


 呪魔法を解除でもするか。

 他の人の魔力が混じったってバレないようになるべく魔力量は少なめにしよう。

 偽物となって(偽物ではないけど)バレてしまった場合俺は即冒険者の地位を剥奪されるだろう。

 それだけは絶対に避けたい。


「浄化魔法、カタルシス」


 魔力は最小限にと抑えて......お、いい感じ!

 これならギリギリバレない感じかな。

 バレたときは時間を一瞬で止めてもう一回討伐するしかない。


 しかし、ギルドまで本当に遠いんだよな......。


「完全詠唱......空間魔法、空間転移!」


 これで、ギルドまでは一発で行けるようになった。




「メルさん、こんにちは」

「もう驚きませんからね......お疲れ様です」

「これがオークに魔法石です」

「これは......」


 魔法石をじっと見てるって事は......他の魔法を加えたのバレたか?

 メルさんはよく観察してから俺の方を向いた。

 

 くっ、俺が時を止めるしか......。


「素晴らしいほど綺麗に取れていますね!報酬をお持ちします」


 報酬、要らないんだけど......文句言ったら駄目な気がする。

 絶対に貰えっていう圧を感じた。


「これから、頑張ってください」

「頑張れたら頑張ります」

「やる気は出してくださいね」

「出しているんですけどね」



 俺ははれて冒険者デビューをした。

 冒険者になったのは、だいぶ前なんだけど。

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