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00.プロローグ
あぁ、本当に来てしまった。シルヴィは揺れる馬車の中で、兎のぬいぐるみを抱き締めた。何とか無事に終わって欲しい、と。
「ここが、ヴィノダエム王国なのね~」
「【聖なる光の導きのままに2】の舞台ですのね!」
シルヴィの隣に座るロラと正面に座るジャスミーヌが興奮したようにそう言った。
今いるここは、ジルマフェリス王国の隣に位置する国。厳格なる女王が治めるヴィノダエム王国である。
そして、【聖なる光の導きのままに2】の舞台。正確に言うならば、舞台であるアンブロワーズ魔法学校がある国だ。
「頑張るわよ~!」
「シルヴィ様も気合いを入れてくださいませ!」
二人の勢いに圧されて、シルヴィは首を縦に振る。しかし、ここまで来たらもはや自分に出来ることなどないともシルヴィは思っていた。
「頑張りますね。ほどほどに」
「ほどほどでは駄目ですわよ!?」
「シルヴィ様らしいわ~」
シルヴィは困ったような笑みを浮かべて、有耶無耶に誤魔化す。だってシルヴィは、もう既に結構頑張ったのだから。こっそりと溜息を吐き出したシルヴィは、ここまでの苦労を思い出すように目を伏せた。




