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第9話 身勝手の報い

 私が公爵家の人間であると判明してから、五日が経っていた。

 私は今日も変わらず、聖女の仕事をしている。色々と問題もあったが、日々の生活はまだそれ程変わっていない。


「それにしても、セレンティナ様も大変でしたね……まさか、婚約破棄したはずのドルバル様が、婚約破棄していないと言ってくるなんて……」

「まあ、そうだね……」


 そんな中、ラカニアがそのように話を振ってきた。

 ドルバル様の件は、既に知れ渡っている。ロクス様率いるヴァンデイン家が色々と動いたため、そのような結果になったのだ。


「でも、許せませんよね? 自分から婚約破棄しておいて、していないと言い出すなんて……いくらなんでもひどすぎます」

「そうだよね、ひどいよね」

「しかも、それがセレンティナ様の地位が公爵家だったからなんて、私も頭に来ました」

「ありがとう、ラカニア」


 ラカニアは、ドルバル様に対してまるで自分のことであるかのように怒ってくれていた。

 こういう優しい所が、ラカニアの長所である。上司としても、友人としても、ラカニアの優しさには支えられてばかりだ。


「でも、そんなに怒らなくていいと思うよ。多分、ドルバル様達は、これからその報い……と言っていいのかはわからないけど、とにかく大変なことになると思うから……」

「ああ、ロクス様が色々と動いているみたいですね。確かに、それなら大変なことになりそうです」


 ラカニアの怒りは、私にとって嬉しいものだった。しかし、もう怒る必要などそれ程ないのである。

 なぜなら、ドルバル様達はひどい行動をした報いを受けることになっているからだ。

 ドルバル様を含むオルデニア家は、公爵家であるヴァンデイン家を敵に回した。その結果、大変窮地に立たされているはずだ。

 そんな彼等に対して、これ以上怒っても無駄だろう。私なんて、少し同情しているくらいである。


「あそういえば、今日もロクス様が訪ねてくるのですよね?」

「あ、うん、そうだよ」

「それじゃあ、そろそろ行かないと駄目ですよね」

「そうだね。しばらく、仕事の方をよろしくね」

「任せてください」


 そこで、ラカニアは指摘してきた。

 今日も、もうすぐロクス様が王城に来るはずなのだ。私は、そろそろ仕事を抜けて、ロクス様を待たなければならないだろう。


「ロクス様、今日はなんの用なんですか?」

「今日も、何か話があるらしいよ。多分、ドルバル様達がどうなるかとかの話かな?」

「確かに、それはありそうですね」


 ロクス様が、何を話に来るのか、私は知らなかった。

 だが、今回は少しだけ予想できた。大方、ドルバル様達の話でもするのだろう。

 という訳で、私は仕事を抜けて、ロクス様を待つのだった。

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