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平民だからと婚約破棄された聖女は、実は公爵家の人間でした。復縁を迫られましたが、お断りします。  作者: 木山楽斗


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第59話 考えるべきこと

 私は、ラカニアと話していた。

 ラカニアの話を聞いて、私は色々と考えていた。

 ロクス様との婚約は、元々私を守るためのものだ。だが、今はお互いに思いが通じ合っている。そのため、その婚約は本物になっているのだ。

 ということは、結婚の話が出てもおかしくはないだろう。婚約とはそのためのものなので、当たり前のことである。


「結婚か……」

「セレンティナ様、なんだか私、変なことを言ってしまいましたか?」

「あ、いや、大丈夫。色々と考えていただけだから……」


 私が真剣な顔をしていため、ラカニアが心配してくれた。

 どうやら、私は考え過ぎてしまっていたようだ。


「まあ、色々と考えるのも仕方ありませんよね。だって、結婚したら色々と変わりますから……」

「変わるのかな?」

「だって、貴族の仕事もあるはずですし、出産とかもありますよね?」

「それは……確かに」


 ラカニアの言葉に、私はさらに不安になってきた。

 確かに、結婚すれば色々なことが変わる。貴族として色々とやることはあると思うし、子供ができれば、色々と変わっていくだろう。

 そんなことを考えていると、私はどんどん深みにはまっていく。私は、これからどうなるのだろうか。


「セレンティナ様? どうしたのですか? もしかして、私、また変なことを言ってしまいましたか?」

「いや、ラカニアのせいじゃないよ。なんというか……私が、あまりにも何も考えていなかっただけだと思う」


 ラカニアが謝ってきたが、彼女に非はまったくない。

 そもそも、私はそういうことを考えておかなければならなかったのだ。

 貴族も聖女も、高い地位にある。単に思いが通じ合ったと浮かれているだけでは駄目なのだ。

 私は、これから色々なことを考えていかなければならない。それが、私の義務なのである。

 それに気づかせてくれたラカニアが謝る必要などない。むしろ感謝しなければならないくらいだ。


「あの……もし色々と不安なら、ロクス様と相談してみたらいいのではないでしょうか?」

「え? ロクス様に?」

「当事者に聞くのが、一番ではないでしょうか?」

「……確かにそうだね」


 私は、ラカニアの言葉にゆっくりと頷いた。

 確かに、こういうことはロクス様に聞いた方がいいだろう。当事者なので、一番よくわかっているはずだ。


「わかった。今度、ロクス様に聞いてみることにする。色々とありがとう、ラカニア」

「え? あ、はい……別に感謝されるようなことはしていませんけど……」


 こうして、私はロクス様に色々と聞こうと決意するのだった。

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