表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

23/84

第23話 訪問の終わり

 私は、ルルーラ様とカタルス様との話し合いを終えて、ロクス様とともに廊下を歩いていた。


「さて、今日会う予定だった人達とは全員対面を終えました」

「そうなのですね。それなら、少し安心できますね」


 とりあえず、今日会う予定だった人達は、これで全員会ったことになるらしい。

 そのことに、私は安心する。これでもう、緊張することもないからだ。


「お疲れさまでした、セレンティナ様」

「ありがとうございます」


 ロクス様は、そんな私に労いの言葉をかけてくれた。

 本当に、今日一日は色々な人と会った。その度に、かなり緊張したものだ。

 安心感とともに、その疲労はかなり出てきている。とても疲れたので、早く休みたいものだ。


「それで、今日は泊まっていってもらってもいいのですが……」

「あ、いえ、家に帰らせてもらいます。このままここにいるのは、少し厳しいです。明日も、聖女としての仕事がありますから……」

「そうですよね……残念ですが、仕方ありません」


 私は、この後家に帰ることになっていた。

 ヴァンデイン家としては、泊まっていってもらいたいらしいが、それは無理な話なのである。

 明日も、聖女の仕事はある。そのため、王城から近い家に帰らなければならないのだ。

 そもそも、この家に泊まっても、緊張して私の体が休まることはない。そういう面もあって、私は家に帰りたいのである。


「次に会う時がいつになるかはわかりませんが、また近い内に会えるといいですね」

「そうですね……あ、もしアウターノ様に動きがあったら、私に教えてください」

「アウターノですか?」


 そこで、私はロクス様にあることを頼んでおくことにした。

 私は、カタルス様から、アウターノ様を止めることに協力して欲しいと言われている。

 その約束を果たすために、アウターノ様に何か動きがあったら、教えてもらいたいのだ。


「私に何ができるかはわかりませんが、カタルス様と約束したのですから、やれるだけのことはやりたいと思っています。だから、アウターノ様の動向が知りたいのです」

「……わかりました。もし、彼が何かをしようとしているような動きがあったなら、あなたにお伝えしましょう」

「ありがとうございます」


 私の要望を、ロクス様は聞いてくれた。

 これで、アウターノ様が何かしようとすれば、私の耳に入る。そうすれば、カタルス様に力を貸すこともできるだろう。


「それでは、私はそろそろ失礼させてもらいますね」

「ええ」


 これで、ここでやるべきことは終わった。

 後は、家に帰るだけである。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ