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*ケイト・ランドルブ


「初めまして、プリシア・マルカティスと申します」


初めて会ったとき気の強そうな少女だと思った。でも彼女は他の女の子と違ってベタベタと媚びて来なかった。むしろ僕の事を避けている様だった。だから僕は彼女の事が気になった。


「ケイト様この本、面白かったですわ」

「気に入ってくれて良かったです」



彼女は基本的に社交界に出ない。高位貴族としてはあるまじき事だが彼女は社交界嫌いらしく彼女の事を溺愛している彼女の父が許しているらしい。

そこで僕は公爵と幼馴染みの父に頼んで会わせてもらった。

その時何故か公爵に


「娘に手を出すなよ」


ドスの効いた声で脅された。

...あの僕10歳なんですけど。

重すぎるプレッシャーに顔を真っ青にさせてコクコクと頷くしかなかった。


「大人気ないな」


父は公爵のプレッシャーに臆した様子はなくあっけらかんとしていた。

...凄いです父様憧れます。


「ふん、5歳も下の女を追いかけたり容赦なく外堀埋めた奴に言われたくないな」


...やっぱり前言撤回します父様。


「本当に好きだったら逃したくないでしょ」


開き直りましたね。それに多分母様の事ですよね。父と母の馴れ初めは聞いた事はありませんがなんだか聞いてはいけない気がします。


「お父様、失礼します」


やっぱり彼女は他の女の子とは違います。彼女はニコニコと愛想を振り撒かないのが好ましいと思えます。

艶やかな黒い髪に黒い瞳と合間って凜とした姿は黒百合のようです。


「お久しぶりですケイト様」

「お久しぶりですプリシア様」


彼女は会話が苦手なようであまり会話が続きませんでした。そんな僕達を見かねたのか公爵が話題を出してくれました。ありがとうございます。

何と彼女も本を読むようで驚きました。貴族の令嬢は恋愛小説や人気の高い本ばかり読みますがプリシア様は歴史や伝記なども読むようです。

そこからプリシア様と本で盛り上がりました。彼女とは本の趣味が合い楽しかったです。


...何となく公爵の機嫌が悪くなった気がします。




それからプリシア様が弟が出来たと嬉しそうに教えてくれました。プリシア様は弟が可愛くてしょうがないそうです。プリシア様は基本的に表情は変わりませんが雰囲気で分かります。

名前はフェリス君と言うそうです。フェリス君もプリシア様が大好きな事が分かります。


「ケイト様、初めまして」


フェリス君は少し照れた様子で挨拶してくれました。

...たしかに可愛いですね。プリシア様が可愛いがるのが分かります。


「フェリス君よろしくね」

「はい」


ああプリシア様といるのは他の女の子と違って楽しくて心地いいですね。

ずっとこんな日々が続けば良いと思えます。





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