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変わった物が好きってありますよね


「プリシア様こちらの本は、読んでみました?」


最近、なぜかケイト様が訪れる頻度が増えました。何故だ。

私はフェリス以外の攻略対象者と関わりたくないのですが。

ちなみにフェリスは勉強でいません。


「...いえ、まだ読んだ事は無いですわね。面白いのでしょうか?」

「はい、面白いので読んでみてください」


ケイト様は何が嬉しいのかニコニコしております。

何が楽しいのでしょう?

そして何故かケイトが勧める本が恋愛小説ばかりなのですが?


「...あの、ケイト様?」

「はい?」

「あの、何故恋愛小説ばかり勧めるのでしょうか?」


いえ別に嫌という訳じゃなくて、それに人に勧めるという事はケイト様が恋愛小説を読んでいるという事ですよね。ケイト様が恋愛小説...何か違和感が。

そしてケイト様、自覚していなかったのでしょう言われて気付いた様子です。


「あっいや、深い意味は無いですよっ!」


焦りすぎでしょう。

逆に私がびっくりします。


「ケイト様、落ち着いてください」

「あっ、はい...すみません」


取り乱した事が恥ずかしかったのか羞恥で頬を染めております。美形はどんな表情をしても似合いますね。

私の場合、表情筋が死滅しておりますので無理ですが。


「えっとですね、実は姉と妹が恋愛小説が好きでして...」


なるほど、姉と妹の影響でハマったと。でも恋愛小説って女性向けしか無いんですよねこの世界って。


「...やっぱり、男が恋愛小説を読むのって変ですよね...」


しょんぼりと落ち込む様子に不覚にもキュンとしました。...これ世のお姉様方が見たら放っておかないのではないのでしょうか?


「...別に変ではありませんが」

「えっ?」

「いいですか?好みは人それぞれです。それに私だって冒険物など好みますわ。

別に好きだったら好きでいいじゃないですか」

「...っ!」


それに世の中にはもっと変わった物を好む人はいますし。前世では男性同士が絡む物を好む方もいましたしね。


「だから、私は変とは思いませんわ」


そう言うとケイト様は少し嬉しそうに微笑んだ。


「はい」


...なんだか落ち着きませんね。

少し居心地の悪い思いをしていると


「お姉様っ!」


勉強が終わったのでしょうかフェリスが来てくれました。

ありがとうフェリス居心地が悪かったんです。


「フェリス、勉強は終わったのですか?」

「はい!早く終わらせました!」」


誇らしげに言う姿に微笑みたくなりました。まあ無理ですが。


「フェリス、ケイト様にご挨拶を」

「あっすみませんケイトさん!」

「大丈夫ですよフェリス君」


ちなみにフェリスとケイト様は初対面ではありません。

フェリスも本が好きなのですぐに打ち解けました。

仲が良い事はお姉ちゃん嬉しいです。


「プリシア様ありがとうございます」

「?何かあったのですか?」

「いいえ何でもないわ」


...攻略対象の方とは関わらないと決めたんですけど、上手くいってない気がします。





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