第40話☆おはよう乳業バラガキヨーグルト
はるなや魔法少女達の活躍で、メロウライン達魔族の野望は潰えた。
苦しい戦いは終わった……残されたのは伏線。あ、伏線いっぱいあるね!
……むにゃ?
あれあれ、はるな今ふっかふかのおふとんの中にいます?
いつの間に寝たんだろ? わたしはメロ姉を倒したあと、有馬温泉のとある旅館で祝勝会に参加していたはずなんだけどな~いや、酒なんか飲んでませんよ★未成年の飲酒はエンターライズも日本もご法度なのです★
瞼の向こうに優しい光となにかあたたかな気配を感じます☆おそらくは朝ですね☆とりあえず目蓋をパカッとあけましょう☆☆おはようございます☆☆
「あっ! 起きた!! やっと起きたね!」
ぎゃーーーーー!?
目の前に女の子の顔が!! 男の子だったらドキュンドキドキだけど同性でもびっくりですわ☆
しかも、こいつ、サイコパス人斬りのウラノーマじゃん!! やだー!! ころされるー!!(ガバッ)
「よかったー、心配したんだよ」
「何ですか!? 何が起こってるんですか!?」
「ごめーんはるっぴ、ちょっと強くやりすぎちゃった!」
「何を?」
「えへへーいやーここにつれてくるために背後からパスっと気絶させたんだけど。思いのほか急所にキレイに入っちゃってさー! ここ5日くらい死んだみたいに意識が戻らなくって!! ほんとゴメン!!」
おい、なにサラッと誘拐してんねん★にしても、今までのウラノーマとは明らかに雰囲気が違いますね? ボクベー先生の時も別人レベルで違ってたけど、今回はあのときともまたぜんぜん違う★つーか異様に馴れ馴れしくね? それに、今こいつわたしのこと「はるっぴ」って言った?
「いったい、なにが」
「やっと、はるっぴと二人で話せるー!! うれしーよー!!」
「わむっ!?」
結構な力でぎゅぅっと抱きついてきたぞ? まあこの子ったらすごく積極的ぃ☆☆超美少女だし、胸のダブルマシュマロもけっこうなやわらかさだし、いい匂いだし、男の子とかユリリンだったらヤバかったですね即おちですね☆どちらでもなくてよかったですー☆
「はるぴっぴー!!」
「もー、ほっぺたすりすりすな! ふむむ!」
「だってー、ずっと会いたかったんだもん! さびしかったんだもん!」
「まず、説明してくださいよ! わたしは。この状況が、なにがなんだかさっぱりわからないです!!」
「あー、やっぱり、覚えてないんだ」
「覚えてない? 一体、あなたは、何者ですか!?」
「あはは、はるぴっぴぴに自己紹介か。何か変な感じだなあ」
「いちいちぴの数変えんな! はよ話を進めてください!」
「にゃはー、わかりましたー」
ウラノーマは自分後頭部をさすると、私からパッとはなれて、正座をして、コホンと口で言うと、自分の胸に手を当てながらキラキラした目でこちらをギュッと見つめてきました☆
「私は、ウラノーマ=VerΘ(バーシタ)=土方! はるっぴと同じ【煌魔の器】なにして自慢の妹なのです!」
「ほへ? こーまのうつわって何それ? つーか、年上に見えるけどなにしれっと妹名乗ってんの? それに名前のバーシタってとこ、私と同じ?」
「【煌魔の器】は、マリアージュ様やキュベリオス様などのエンシェント▽ハイマスターが復活した際に受肉する依代なのです! わかりやすく言うと、新しい肉体にマリアージュ様達の魂を移し替えて生まれ変わらせるために作らたれた、人造魔法生命体。ま、ホムンクルスみたいなものだよ!」
「ぎょえーっ!?」軽いノリでヤベー事実を言うなよ★ま、じゃねーよ★
「あ、あの、わたし人間じゃないんですか?」
「そだよ! バーシタはVersionΘ(バージョンシータ)の略なの! ギリシャ数字で製造された世代別に付けられた型番みたいな感じかな? Θは普通の数字だと8にあたるから、第八世代ってことだよ!」
「ふーん」管理番号とかいかにも人造人間チック★
「んで、そうなると、土方のとこは何……ん」
わたしは芹沢☆
こやつは土方☆
あ、これ☆
「私達は、聖骸と新撰組の魂のカケラをメインに色々掛け合わせてつくられたんだよ。私は新撰組副長土方歳三(しんせんぐみふくきょくちょうひじかたとしぞう)。はるぴっぴは芹沢鴨だよ」
「なんで混ぜたん?」
「じいじの話だと、江戸幕末に生きた人の魂は皇魔器の素材であるマリアージュ様やキュベリオス様の「聖骸」と性がよかったんだって。他の人には新撰組以外の魂、人斬りとか維新の面子も使われてるんだよ。失敗してすぐ死んじゃったパターンもあったけどね」
今ウラノーマがサラっと言いましたが、地球で聖骸って言うのは、偉い人のからだの一部のことを指します。マジでご遺体を使ってる可能性もありますが、切った爪とか、フケとか、抜けた髪の毛とか、抜いた親知らずとかの可能性もあります。なんか全体的に例えが清潔感なくてごめんチャイ★
「さらっとキモい事情言いますね。けど、情報量モリモリなのにこう言うのもなんですけど、そんなことわたしは全然知りませんよ? そんな記憶はありません! 覚えてません! ぶっちゃけ、それ本当な話んですか?」
「うーん、はるっぴ。じゃあ、はるっぴが日本に行ったときの事、覚えてる?」
「それは、マリアージュの杖を盗んで……ん?」
「エンターライズにいたときの事は?」
「それは、エンシェント▽ハイマスターになるために……なるために……?」
「ローザルフのじいじの事とどんな出来事があったかは
?」
「あのジジイは、クソで……ん」
あれ?
うーん?
え?
ええ?
マジで!?
ここまで何か雰囲気で生きてたけど、昔の記憶がなーんも思い出せない★ジジイがクソなのは確かだろうけど、何でクソだったのかわからないし、他のことも、知識として何となく入っていたけど、何をしてたのかまるでシーンとして出てきませんよ★これガチで記憶喪失ですね~ジジイがクソなカラダが覚えてたんだねパブロフの犬的に★テヘへッ★
「なななんで、思い出そうとしてもスッカラカンで思い出せません!!」
「んー、はるっぴなら戻せるかもとは思ってたけど、ダメだったみたいだね」
「なんで? どうして記憶が無くなったんですか? 誰かが何かしたんですか?」
「いや、記憶を消して更に改変したのは、はるっぴ自信だよ」
「ほげぇ!? ど、どうして? どうしてそんなことを!?」
「こりゃ、一から話さなきゃいけないかな? はるっぴがどんなにスゴい魔法使いで、どんなことをしてきたのかを」
わたしは思わずツバをゴクリと飲みこんでしまいました★いやホムクルだっただけでもヤバイのにまだとんでもない事が待ってるって言うの?
★★トンデモ過ぎて整理できてないのでこの続きは次回でお願いします★★続く★★
はるな➝名前
VerΘ➝世代管理コード
芹沢➝素材にした幕末志士の魂
となります。
Versionの略だけど全部大文字。普通に読むと「バーシータ」だけど、「バーシタ」と読むのがキモ。