第31話★異性化おじさん
はるなたちは、二手に分かれてレッドファング城を攻略することになった。
Bチームが進むのは少しだけ道のりが易しいとされる《狼の道》。そこに待ち受けるものとは……!?
ちなみに、私はSE●Aのゲームでは大戦シリーズが特に好きです~
ぜぇぜぇ……はるなです☆
私たち「特攻魔法少女Bチーム(仮)」は今、レッドファング城の2つの道がひとつ、狼の道を歩いています。階段とか多くて疲れるわ~って前にも似たようなこと言った気がする★★
「来たわね。やはりレナだけでは止められなかったわねぇ」
「スーリエ!」
「あららぁ、ハルシロフったら怒った顔もカッワイイ、わねぇ~私のモノに、しちゃいたいわぁ。ずっと、かわいがって、あげたーい」
「はぁ、あんた普段から酔っぱらってるみたいだったけど、こんなドヘンタイだったなんてサイテー!」
「ぐふふ、うふふふっ、最低だけど最高の褒め言葉だねぇ、それ」
見た目はピンク色の髪の美少女なのに、なんかロリコソエロオヤジがバ美肉したようなキャラですね☆☆レオタードにサイハイニーソが合わさったフェチい服装のハルちゃん先輩にだけピンポで話しかけるあたりが特に卑猥みがあるよ☆☆あと変なとこで言葉切るしゃべり方がなんか不快です★★
「クソキモッ!」びりんも同意見の様子。
「デジマその顔面ぶん殴って、禁固刑にしてやりたいわ!」
「あらあら~ぴりんもそう言うバカなとこ可愛いよねぇ~抱きしめてペロペロチュパチュパしてあげたいわぁ」
「あんたなんかに抱きつかれるなんて同性でもまっぴらごめんだっつーの! いやつーか今しれっとバカって言わなかった!? 言ったよね!? 絶対許さんぶちコロす!!」
「怒った顔もたまらないわぁ。でも、あなたには私は、倒せないわよ」
「あんただって、魔法少女交翅宴でボロ負けしたくらいのザコじゃん! 偉そうにすんな!!」
「あの時、私が本気出したと思っているの、かしらぁ? あなたたちとさっき戦ったレナだって、ネクロマンサーであることを隠して、いたでしょう?」
「うぐっ!」
「表向きはただの風属性が得意な魔法少女。けれど、私の真の持ち味は……これよ《フィメル・テンプテーション》!」
スーリエは手からなんかピンクの霧スプレーみたいなものをぴりんに向けて噴射しました★★わたしやハルちゃんパイセンは後退して浴びずにすみましたが、ぴりんは間に合わずモロに霧を浴びてしまいました。
「……?」
いきなり静かになる(バカ)ぴりん★
あー、嫌な予感。
「……!」
「わわっ!?」
いきなりはるなに飛びかかってきたぞ!! 何か目に光がないぞ!! これ、あやつられてますね!! 簡単に手下になりやがってクソが!! まともに喰らったらヤバイのでとりあえず左へ受け流します!! そしてバランスくずしたところで逃げますトゥットゥットゥルットゥ♪
「ぴりんちゃんどうしたの!?」
「まりな、話しかけてもムダよ!! 正気を失ってるわ!!」
「え、えっ!? ハルシロフちゃん、どうしよ!?」
「こんな魔法を隠し持っていたなんてね! とにかく落ち着きなさい!! まずは距離をとるのよ!!」
「うん!! あ、あはうっ!?」
逃げようとしてすぐ石だたみのスキマでつまづいてドテーンとコケた王道的ドジっ子まりなちゃん★★もはや才能だわ★★その隙をスーリエに狙われて、あっけなく2人目の洗脳被害者誕生(せんのうひがいしゃたんじょうです★★もう味方の半分敵にまわっちゃったよ~この展開クソすんぎ(~_~;)
「くっ! 何とか動きを止めないと……はるな、しばらく引き付けておいて!! 私がハーメルンの音色で何とかする」
ああ、操れてるヤツをさらにこちらで操り返すつもりですね☆なるほど☆少しくらいの間なら、ぴりんやまりなちゃんなど軽くいなして見せます!
ヒョロロロー
ヒョロロロㇿー
ヒョロロロロロー
…………あれ?
あれれ? あれれれ? おかしい? おかしいぞ?
変わらない★★全然ぴりんたちの攻撃の手が止まりません★★
「っ!! 私の笛の音が効かない!?」
「うふふ! 私の《フィメル・テンプテーション》は女性ならばいかなるものでも完全に魅了するの!! 他の精神操作では上書き不可能! そんな方法ではどうにもならないのよ!!」
「くっ、いやらしい手を使うわね!!」
「ハルシロフ、あなたも、私のものにしてあげる!!」
「そうはいかない!! 《ウィンドバリア》ッ!!」
風の結界を出して、スーリエのフェロモンを吹き払うハルちゃんパイセン☆さすが、とっさの判断力が素晴らしいな☆でも、このままだとヤバイぞ☆何とかしないとムムム~(~_~;)
あの《フィメル・テンプテーション》にかかれば女性ならば絶対に魅了されてしまう。つまり、魔法少女は女の子なので確実に効いてしまうんですよね。恐ろしい魔法です……ん……? まてよ? まてまて?
女性「ならば」??
もしかして、男性は効かなかったりします?
もしそうならば、あの方法を試してみる価値がありますね☆
私の得意技《おじさん変化》を使います!
☆ドロン☆
「うん?」
「はるな!?」
ビックリするのも無理はありません。なぜなら私は今、バーコードな頭のパチンコと競馬が好きそうな50代中盤のおじさんの姿になったのですから☆☆
「……ふふっ、この姿は久しぶりだ」
「どう、いうこと……?」
「このわしが、相手をしてやろう。どうしたスーリエとやら? えらく狼狽の色が見えるが」
「私はぁ、オッサンが大嫌いなのよ! おかしな事をして! 見た目が男だろうと、私の誘惑を防げると思わないでぇ!!」
ちょっと慌ててフェロモンをふっかけてくるスーリエ。これは、図星かな☆☆
「フフフ」
「なっ!? なんで、なんで《フィメルテンプテーション》が効かないのぉ!?」
「そりゃあ、おじさんは男だからなあ」
「完全に性別が男性になっているというの!? そんな高等な変身技術は大賢者クラスでも使うのは難しいはずなのに!!」
わたしも、今知りましたよ。完全におっさんを再現「さいげん」してたんですね。しかも相当すごいことらしいな☆☆はるなの天才的才能が怖いですわ'`,、('∀`) '`,、
「すべての魔法少女に効果があろうとも、この魔法オジサンには効きはしない!! さあ、年長者を大切にしない小童にはお仕置きをしてやろう!!」
「くっ! なめるなぁ!! 《サンダー・ボルト》!!」
「ふん!」
この姿で戦うのは初めてですが魔法少女の能力はちゃんと使えるようです☆むしろ動きやすくなった気すらするよ☆☆馴染むあー☆☆
「罪魔法で移動速度を上げた!? こしゃくな!!」
「おやおや、得意技がなくなると随分攻撃に迫力がないな。これならエメリスの方がマシかもしれんな」
「バカにしてぇぇ!!」
ってついつい挑発しちゃいましたが、ぴりんたちはハルちゃんが引き付けてくれてるみたいだから、さっさとケリをつけないといけませんね☆☆
「死ぬぇこのハゲェェェ!!」
「まあまあまあ、そうイキるな若造。顔に余計なシワができるぞ? まあ、いまから歯の2本くらいは折ってしまうかもしれないがな!!」
魔力のこもったパンチをラララララァダダダダダダァ! と連続して放ちます☆☆この時代他者にハゲとか言ったら常識的にアウトなんよ☆☆この一撃一撃は全国のまぶしい人たちからの洗礼なのです☆☆
「ラァ!!」
「ぶぼっ!?」
はい顔面に右ストレート入りました~☆☆まあ今までの連打ですでに綺麗な顔はボコボコになってるんですが☆☆
「さあ、トドメをさしてやる! 全世界のオヤジの怒りを食らうがいい!!」
「ま、待って!」
「《業炎墜衝破》!!!」
「き、きゃぁぁぁぁぁ!!?」
決まった。決まったぜ。
全世界のおじさん達、見てるか☆☆敵は討ったぞ。
「はるな!!?」
「ああ、ハルシロフ君、無事でなによりだ。他の2人はどうかい?」
「うん、大丈夫そうよ。あっちでポカーンてしてるけど、もう洗脳は解けてるみたい。って言うか、言葉づかい変える必要ある?」
「多様性の時代ではあるが、おじさんはおじさんなのでな。違和感の無い対応をしているのだよ」
「ふーん。まあ、ある種すごい再現力よね。役者とかスパイに向いてるんじゃない……!?」
「どうした」
「気をつけて、まだ動いてる!!」
振り返ると、顔を腫らしたスーリエがユラユラと揺れながら、そして気持ち悪い笑みを浮かべながらこちらにゆっくり近づいて来ていました★★なかなかしぶといですね★★
「グフフ……」
「まだやる気か?」
「違いますよぉ、わたし目覚めちゃったんですぅ」
「何に?」
「オジサンに殴られるのぉ、すっごく良かったぁのぉ……これクセになるぅ……もぉ女の子なんかよりオジサンのほうが大好きになっちゃいましたぁ」
★☆マジ・デ・キモイ☆★
うわー、ここでオッサンにわからせられちゃったかこのクソドМが★★くれぐれもここから発展してパパ活とかすんなよ取り返しがつかないことになるぞ~まあコイツは現時点で重大なテロ犯罪に加担してるんだけどねテヘッ★★
この後スーリエをぴりんが作った魔法の縄でぐるぐる巻きにした私たちは、次の関門へと足を進めたのでした☆
スーリエは魔法少女交翅宴で《フィメルテンプテーション》使ってたら優勝してたかも……わざわざメロウラインにつかなくても良い気がしますが、少し魔族の血が流れているのとド変態快楽主義者なのでちょっと理解できない選択をしたのでしょう。本当に変態野郎が転生してる可能性もアリ(汗)