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ホームレス魔法少女☆はるなのドン底貧乏ライフ☆  作者: 束間由一
Ⅰ:マジカルビンボーライフ篇
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第1話☆ダンボールって食べられるの?

こんにちわあ~


はるな、今日はとってもお腹がすいてるよ☆理由はね、朝から何も食べていないからだよ☆キラリン☆ちなみに魔法少女なんだから魔法で食べものを出したらどうって言うのは愚問だからね! そんな能力が使えるは伝説の大魔導さんくらいのものです★


 何かたまに目の前にお星さまが見えるんだけど、これってもしかしてウワサのエイヨーシッチョーってものなのかな? ごはん食べれなくて飢え死にする魔法少女なんて世界初かもしれないけど、ショージキそんなことで有名にはなりたくないです☆ なので、何か食べるものを探すことにします。



トコトコトコ

トコトコトコ 

キョロキョロ

キョロキョロ


道端(みちばた)にお金が落ちてないか探しながら歩きます。なかなか一円玉すら落ちてないよね☆自販機(じはんき)の下も(さが)してみるけどありませんガックリ★ 早くなにか食べないとお星さまになっちゃうよえ〜んえ〜ん!


 トコトコトコ

 トコトコトコ


 目の前にスーパーが見えてきたよ☆生鮮食品のにおいがして空腹感(ハラペコ)がさらにアップしちゃった! まさに生き地獄(じごく)だよっ! 


 もう、こっそり万引(まんび)きしちゃいたい気分だけど、純情可憐(ピュアでかれん)な魔法少女はぜーったいにそんなことやっちゃだめなの! (みんなもやっちゃだめからね! 約束だよグー!)だから、ここは目を閉じて鼻を閉じて意地でも通り過ぎますトコトコトコ!


もう商店街のメイン道路は歩いていられないから裏道に入りました……すると、目の前にぺたんこになったダンボールを発見したのです! 「いかめし」って書いてあるけど、文字だけじゃおなかは膨らまないよね☆


でも、ここでわたしは、この前出会ったサダローさんから聞いた話をホワっと思い出したんだ☆


 ダンボールって、日本じゃない国では食べることもあるんだって☆肉まんの具にしたりするみたいだよ! ひょっとしたら意外とおいしいのかもしれない……うん、そう考えてたら何だか本当に食べられるような気がしてきたよ! わたし、ダンボール食べます☆



☆☆☆☆



とりあえず、ダンボールを拾って長良川沿いにヨイショヨイショと持ってきました☆


ではでは、早速はるなのミラクルクッキング、スタートです☆ミ


まずは、ダンボールを水洗いします。土とかついてるから念入りに落とします。しめってきたら大体オーケー! 


次に、太陽の光でカラカラに乾燥させます! いわゆる日乾しだねっ。お魚さんを干物にするような要領かな? 今は夏だからめっちゃ乾くのが早いなあ。おかげで、わたしの喉もカラカラなのですキラン☆


 とりあえず、ここまでは順調! 何か、わたしダンボールパティシエになれる気がしてきたよ☆ いつかおカネが貯まったらダンボール料理専門店を作っちゃおうかな? まだ誰も開拓してないジャンルだからイケてるかもしれない……今のわたし天才じみてるよキレッキレだよ! 全財産は2円しかないけど想像力はミリオンなのです☆


そして、さあ、できました! はるなのダンボール創作料理第1号! 名付けて「干しダンボールの太陽和え」!! 太陽の光をたっぷりと吸収して栄養価抜群おまけにヘルシーときたもんだ……私ホントにハイセンスだなあテヘッ☆


さあ試食です! ベリッとダンボールの箸をちぎってお口に入れてみます……まだチビッ子なのでちょっとずつしか食べられないんだよ……別に抵抗感があるとか、何とか、そう言うわけじゃないからね……ね☆


ムシッ

 ムシッ


とりあえず、噛んでみました! すると、ひわー、凄い弾力です!! そして、何か土臭い得体の知れない味がします!! 正直クソマ……いや、噛めば噛むほど旨味が出てくるにちがいありません!!


ムシッ

ムシッ

 ムシッ

 ムシッ


ひやわー!! 

 なんかダメな感じです!! まったく噛み切れません!! もはや絶望的!! しかし、ミラクルを信じるのが魔法少女!! 起こせ口内奇跡マウス・オブ・イリュージョン!!!


 ムシッ

 ムシッ

ムショ

 ムショ


 ペッ!


オェェェェ

クワァァァァ

カワァァァ


……えと、あまりにも色々と斬新(ざんしん)すぎたから思わず魔法少女らしからぬ感じでダンボールを吐き出してしまいました☆今のは無かったことにしてください☆つばとかよだれとか出てないからね☆魔法少女からはそんなものは出ない、からね☆彡


☆☆☆☆☆


 うーん、正攻法ではダメみたいなので、もうちょっと調理してみます。試しに火であぶってみようかな? ステーキとかお好み焼きとか炒めものとか少し焦げ目をつけるとおいしくなるし衛生的……我ながらナイスアイディアです! 今日は本当にアタマがキレッキレだネ!


 幸い、火を起こす魔法は得意なのです! まずは川原の石のうえにダンボールを起きまして……詠唱開始です!


 「大いなる火の精霊よ、(ことわり)を具現化し我に加勢してくださいっ! <フレイムトーチ・ツインフィンガー!!>


 前方に突き出した私の右手の人差し指と中指から、真っ赤な二本の炎の矢が発射されます。それが向うのは、勿論目の前のダンボール!



ジュッ……ボウッ!!



 あ、やりすぎたかも★


 パチパチ

 メラメラ

 パチパチ

 メラメラ


 目の前で、まるでキャンプファイアーのようにダンボールが火の粉と二酸化炭素を纏って勢い良く燃え上がります……もう、食べるどころか跡形もなく灰になっちゃうね☆紙だしね☆



☆☆☆☆☆☆☆



うーん、どうやらダンボールパティシエの道は思ったよりずーっと険しいようです★


 せめて、調味料が無いとダメかなあ……仕方ないので今日はコンビニで「宝探し」することにします☆



……


……


 ……




……魔力使ったし、なんかヨケーにおなかすいた気がするのは気のせーでしょうか…………はぁ…………


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