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第16話☆【1回戦第9試合】★★イジメっ子、死す★★

謎の剣士ウラノーマと、イジメ大好きクソ魔法少女ルーテル。タイトル的にすでに結果確定してる気がする戦いの結果はいかに…


※今回は週刊少年漫画くらいの残酷シーンがありますので、閲覧の際はご注意ください。また、その関係上挿絵は自粛いたします。


 私のターン! ドロー!


 (サッ)

 (ニヤリ)


 これでお前も終わりだぁ!

 私は手札から魔法カード「ハイパーエネミーコントローラー」を発動! 自分フィールドのモンスター一体をリリースすることで、相手モンスター1体のコントロールを得る! リリースするのは「アドバンスイーター」!! コントロールするのは、もちろん、「グランドドゥームドラゴン」!!


 (ブオン)


 更に、「アドバンスイーター」の効果発動!

 このカードは墓地に送られたとき、相手フィールドのレベル6以上のモンスター1体を破壊する! 破壊するのは「デーモンの瓢箪(ひょうたん)」!!(バリィン) これでお前のフィールドはガラ空きだ!!


 そして、私は、自分フィールドの「グランドドゥームドラゴン」と「カニカマ戦士」をリリースし、アドバンス召喚!!


 出でよ、地獄からの狂いし猛獣(もうじゅう)

 「凶獣王(きょうじゅうおう)キンググレイドス」!!


 (ドンッ)


 ハハハ! さあ、粉砕(ふんさい)してくれるわ!!

 「凶獣王グレイドス」でダァイレクトアタァーーックゥ!!

 


 (バシャー)


 な、なに!?

 トラップカード「生け贄を笑う爆弾」だと!?


 ぐ、ぐおおぉぉ!!


 ……どうも、ただいまLP0になった魔法少女はるなです☆☆前置き長くてすいません何かデュエルしたくなったからつい脳内で妄想してしまいました☆☆


 さて、先日、唯一の理解者であるメロお姉ちゃんを氷づけにされ、流れでアルステリアさんに宣戦布告した私ですが、今日もまた観戦する側です。勿論、なるべく敵のデータを収集しておきたいと言うのが主な理由ですよ☆☆けっして、観客席のおねーさんが売ってる食べ物をぴりんのお金で食べようなんて目的じゃないからね☆☆


 『さあ、魔法少女交翅宴(まほうしょうじょこうしえん)! 連日の熱い戦いにより大変盛り上がってまいりました!! 本日も魔法少女達の意地のぶつかり合いに期待したいところです!!』


 ま、テンプレみたいなアナウンスですね~私と千葉代表の戦いは熱くなる前にあっけなく終わったと思いますが違いますかね☆☆え、お前テングになってる? いやいや、だって本当の事じゃないですか☆☆事実を述べたまでです☆☆決して、勝ったせいで天狗山(てんぐやま)の大てんぐさんにはなっておりません☆☆ひょひー☆☆


 『本日の最初の対戦は、京都代表のウラノーマさんと、奈良代表のルーテルさんです!』


 近畿対決ですね! いや、それより奈良代表は、あの初めて合ってすぐさまなじってきたイジメッ子感抜群のあいつじゃないですか★★うん、お前のような(くさ)った(やから)はボコボコに負かされて熨斗烏賊(のしいか)にされろや★★


 んで、京都代表。見た目は剣士みたいな格好をした紅の長髪を持つクールな印象の魔法少女☆☆なんですが……あの子先日も思ったんだけど、どっかで見たことあるんだよね☆☆たぶんエンターライズの「エリアス機関部」にいた頃だと思うんだけど、何もヒントになる記憶がないので、思い出せません(汗)何となく気配消してそうな感じの子だけど、多分そー言うのが思い出せぬ理由じゃないよなーって感じのこのモヤモヤ感なんとかしてください☆☆早くスッキリしたい☆☆


 では、ここからはあの2人にズームインします☆☆実況は勿論、アナウンサーより状況説明が得意なこの私が務めさせていただきます。


 「あんたが最初の相手とはね。ふん、相変わらず影の薄いやつ」


 いきなり挑発するイキり女子ルーテル。

 それに対し、ウラノーマは全く表情を変えません。その視線はまるで、相手ではなく見えない何かを見ているようです。いやいや見た目に違わぬ冷静な子ですね~


 「ちっ、やっぱりあの不細工なイシュカとつるんでるだけあって可愛げが無いわね」


 あんた、舌打ちは負けフラグの筆頭ですよ。それに、あんたもあの残念なエメリスとつるんでる時点で人の事まーたく言えませんよね?


 「ほら、何か言いなさいよ! この木偶(でく)(ぼう)!」


 おー、何も言ってないのにキレましたよ☆うわー逆に挑発されるとかダサいわー☆しかも、あの顔に対してブスとか、世界中の人間敵に回すよ大炎上だよ☆☆会場の人に聞こえてなきゃいいけど、聞こえてたら好感度ダダ下がりですわ☆☆元々そんなものがあるかどうかは知りませんが☆☆


 『ルーテルさん、何だかやる気満々のようですね! それでは、試合開始です!!』


 「食らえ!!」


 開始の合図と同時に攻撃を仕掛けたのはルーテル。まるで猫だましのようにフライング気味に極大のファイアボールをウラノーマに放ちました。そして、ドーント音を起立てて起こる大爆発★うわー、ずっこいことするなあ★★


 「あはは! さっさと楽におなりなさい!!」


 「……」


 「ちっ! つくづく無愛想なやつ!」


 立ち起こる煙の中で、ウラノーマは微動だにせず立っています。ダメージは、まるでなさそう。ルーテルは、これを見て分かりやすく焦りの色を見せました☆


 「よ、余裕かましてんじゃないわよ!! 私の(ほのお)でさっさと(ほうむ)ってやるわ!! 燃え盛る3頭の竜よ、敵を焦がし尽くせ〈フレムベルグ・エクストリーム〉!! 」


 前置きにしろ名前にしろ中2病的な魔法ですが、現れ出た灼熱の帯たちは当たったら死にそうなレベル。しかもそれがホーミングレーザーみたいに対象に弧を描いて対象に向かいます。さすがはイジメッ子、イヤーな魔法使うなあ。


 して、ウラノーマの方はと言うと、やっぱり1歩も動きません。ええっ!? 直撃するけどいいの!? よけないの!?


 「あははは! 汚物(おぶつ)は焼け死ね! お前らみたいなゴミは目障りなんだよぉ!!」


 いや、もう、言ってて恥ずかしくないんすかね~★

 あんたまるで世紀末にあべしされる人ですよ~★

 悪人の見本市(みほんいち)や~ん★


 「……(こす)い、子供騙(こどもだま)しを……!」


 「なにっ!?」

 

 え?

 えええっ!?


 炎が割れた!?

 なんと、ウラノーマは、刀でブンと炎を切り裂きました!! しかも、さっきまで鞘に入ってたはずなのに、(またた)く間に抜刀(ばっとう)……これは居合斬(いあいぎ)りでしょうか……


 「ちいっ!! 私の自慢(じまん)の火炎魔法が!!」


 「(ふところ)、がら空きだぞ」


 「はっ!?」



 隙を見せたルーテルに、ウラノーマは目にも止まらね速さで肉薄します。そして、一撃。


 ズバッ!!


 すぐさま、血飛沫(ちしぶき)があがりました。

 それは、ルーテルの体の一部が吹き飛んだことによるものです!!


 「き、きゃあああ!? わ、私の手が!? 私の手がぁぁぁぁ!!」


 急な出来事に、恐怖しパニクるルーテル。そりゃ、両手が無くなったら私でもそうなります。


 「どうした。もう、終わりか」


 相手が戦闘どころじゃなくなってるのに、まるで心の無いように淡々と口を開くウラノーマ。


 「ならば、解釈つかまつろう」


 「た、た、助けて!! 助けて!! 殺さないで!!」


 「命乞(いのちご)いとは見苦しい」


 「キャアアアアアアアア!!」


 ドスッ!!

 ズバシャッ!!


 阿鼻叫喚(あびきょうかん)するルーテルの腹に容赦なく刀をブスリと突き刺して、思いっきり切り上げました★★大量にプシャーと舞い上がる血飛沫(血飛沫)。切り口からダラリと割ける体、飛び出すハラワタたらしきもの★★あまりにグロいためこれ以上の説明はNGです。この話R指定じゃ無いしなこれが限界★★つーか、あの子なんですか!? 全然魔法使ってないじゃん!! これってもはや魔法少女じゃなくてただの情け無用の人斬りですよね!? てんちゅーー!! 


 バシャアッ


 血でできた水溜りいわゆる血の池に顔から倒れこむルーテル★★いや、死ねとは思ったけどここまで惨い()り方しますか★★確実に即死じゃんトラウマ映像じゃん挿絵無理(さしえむり)なやつじゃん★★コココワイヨーコワイヨー((( ;゜Д゜)))ガクガクブルブル((( ;゜Д゜)))胃酸逆流オエー( >д<).。o○、;'.・


 『し、勝者、ウラノーマさん!!』


 明らかに動揺するアナウンサーの声、会場も流石(さすが)にドン引きなのか歓声が控えめです。横にいるぴりんも言葉を失って顔面蒼白。(オメ1回戦敗退できてよかったね)そりゃもー、惨殺死体(ざんさつしたい)が血まみれで転がってる地獄絵図(じごくえず)だしね★★お姉ちゃんを氷づけにしたアルステリアさんも強いと思いましたが、正直この子の方がはるかに戦いたくないヤバイ相手です★★早く負けて欲しいけどまだ本気出してなさそうだし高確率で残りそうなんだよな~★★うわー! こんな白旗あげても問答無用(もんどうむよう)で殺しそうなサイコパスと戦いたくねー!! やだやだやだオラやだ!! 氷らされるよりヤダべー!! でも、優勝賞金(カネ)もらわんとオイラの生活ままならんから逃げるもイヤですー!!貧乏人は引くに引けんのや!! たがら、早く誰かアイツを何とがしてゲレー(>д<)


 ……ん、あれれ?


 ご遺体(いたい)が運ばれるのを静かに見送っていたウラノーマですが、何を思ったのか、私の方を見てきました。明らかに私の近くではなく私に視線を送ってきているのです。


 やっぱり、向こうは私の事を知っているのかもしれません。

 でも、私はやっぱり思い出せないんですよね~あんなに強い奴くてヤバイ奴のことなんて忘れたくても脳裏に刻まれそうなもんですけどね~まさか、あまりの恐さに無意識のうちに私自身があの人斬りの事を思い出せないようにしているとか? いろんな意味でゾクッとします。


 でも、不思議です。

 あの子、今、微笑(ほほえ)んでるんです。

 そして、なぜか、その顔は、とてもあたたかい印象を私に与えてくるのです。さっきまでの機械的な雰囲気とは、違う。


 ウラノーマ、ですか。

 あの子が、この天才魔法少女はるなにとって何なのか、この戦いの先にわかる時がやって来るのでしょうか? 


 ☆★謎深まる★☆


 しかし、今日はあのグロシーンのせいで寝つきが悪くなりそうですね……オェップ……ったく、ひとがおいしいホルモン焼き食べた後に何てものを見せてくれるんよ……ゲプッ……



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