第10話☆~OP~秘密のケンミンショウタイム
ビンボーなはるなに舞い込むスゲー情報。
オラ、ワクワクしてきたぞ!
「まほうしょうじょ、こうしえん?」
「そうよ」
こんにちはー☆
今日も朝ごはんがヒマラヤ塩だけだった、天才魔法少女はるなです☆☆今日は、ぴりんとメロお姉ちゃんがちょっと変わった話題を持ってきたよ☆☆
「エンターライズ政府機関主催で、魔法少女の相互発展のために、日本47都道府県を担当する魔法少女達全員で勝ち抜きバトルトーナメント戦をすることになったの。それが、魔法少女交翅宴よ!」
「ふーん、何かネーミングがあれですが、面白い事考えましたね。けど、それ、ぴりんには関係あっても私みたいなはぐれ魔法少女には関係ない気がするけど」
「それが、そうでもないのよ」
「えっ?」
「ちょっと、あんたに代理を頼まれてほしくてさ。」
「だいり、ですか」
「そうなのよ。実は、島根の子が学校のろくぼくから落っこちて骨折する大怪我を負ったから出れなくなっちゃったのよ。だから白羽の矢を立てるわけ」
「ふーん」
ろくぼくからどうやって落ちたらそんなことになるのかわかんないですが、とりあえず、代わりにその魔法少女こうしえんやらに出るのは厳しいですね★めんどくさいとか言う訳じゃなくて、はるなは魔法世界エンターライズとは色々関わりにくい事情があるんですよ★★もし、私の存在に上層部が気付いたらどうなるやら★★
「はるなちゃん。大丈夫、心配しなくても良いのよ」
「お姉ちゃん?」
「上の方から聞きましたよ。はるなちゃん、魔杖エルゲングリムを持ち出したの、あなただったのね」
「ぐぼばっ!?」
あっさり、事情を暴露されてしまいました★★
お姉ちゃんの情報収集能力高いです★★
「えっ!? あれを盗んだのってあんただったの!?」
「いや、あれはたまたま部屋の扉が開いていて、入ってみたらあれが置いてあって、何かさわってみたくなって」
「そのまま持ち出したんでしょ。うわー、そりゃエンターライズから追放されるわ」
魔杖エルゲングリムは、伝説の大魔法使いゴラーフェン様が瀕死となった<源世樹>を凝縮した最強の魔法の杖です。その魔力は強大で、この杖ひとつで国全体のエネルギーがほぼ賄えたり、協力な結界を張ることもできます。エンターライズでは、これを国の至宝、シンボルとして、大切に管理しています。それが、たまたま、あのときだけルーズになってたんです。そこで、たまたま、そこにいた私の好奇心が働いちゃったんです。ほら、最強の魔杖とか言われたら、それが目の前にあったら誰だってさわりたくなるよね。しかも、時間を操ったり、最強の世界を我が物にできるレベルの力があるって話だし★★
「はるなちゃんの事だから、ちょっと興味がひかれちゃっただけなのよね」
「……うん」
「でも、その件については、お姉ちゃんが色々話をつけてきましたよ」
「えっ!?」
「まあ、無くしたならともかく未遂罪ですからね。すぐに無罪放免は厳しかったのだけど、今回の<魔法少女交翅宴>で優勝すれば、すぐ免罪にしてエンターライズへ帰るのを許してくれるそうですよ」
うっひゃーすげーチャンスΣ(゜∀゜)
メロお姉ちゃんには感謝しかないね☆☆
「まー、私含めた面子あんたが優勝するなんてありえないレベルだけどね」
「そんなことないですよ!」
「ふーん。まあ、ほざいてなよ。優勝して3億円貰うのは、この最強魔法少女ぴりん様だからね」
「え?」
「ああ、今回のトーナメントで優勝すると、報奨金で3億円もらえるんだよ」
「本当に!?」
「あー、ビンボーくさ。ウソじゃないわよ、ホントにホント」
なんだってー!!
それ、一瞬でホームレスから億万長者になれるじゃん! 免罪だけでもスゴイのに、太っ腹感が半端ないよ☆☆☆☆スゴすぎて闇すら感じます☆☆☆☆☆☆
「どう、引き受けてくれますか」
「はい、やります」
「ありがとう、助かるわ」
いや、リスクはすごいだろうけど断る理由皆無レベルですよ☆☆なのに感謝してくれるなんて、メロお姉ちゃんの善良さも半端ないよね☆☆もはや偉人です☆☆謝意謝☆☆
「まだ日にちはあるから、その間にマスクでも買う?」
「いや、風邪引いてないよ? 急に何ですか、ぴりん」
「いや、それじゃなくて覆面だよ。あんた犯罪者だから出るとき顔隠したほうがいいかなって」
「うーん」
エンターライズ側からOK出てるから、参加する分には問題ないと思うのですが、何か闘うみたいなんで隠せるなら隠したほうがこのプリチーな美顔を守れるなら有りは有りですね☆☆
「謎の覆面レスラーみたいで盛り上がるでしょ」
「会社の宴会みたいに言いますね。会社員には1度もなったことないけど」
「リングネームも、島根からの影の使者シマネマスクとかにしてさ」
「ダサっ!! 絶体にイヤです!」
「じゃあ、宍道湖に住む悪魔シンジマンとかどう?」
「あのー、私だけでなく島根県をナメてますよね。あんまり口が過ぎると、そのうち巨大タラバガニにはさみ殺されますよ」
マンじゃなくてウーマンだろって点は敢えてツッこみませんよ★★どーせ、それを狙って言ったんだろうし★★見え見えなんだよこの誰が乗ってやるかってんだハフーン(´Д`)
「まー、あんたには、あのど田舎がお似合いよね」
「岐阜も言えたもんじゃないよ。白川郷しか知らない人多いし。君の名は? って聞きたくなるレベルの知名度ですよ」
「何言ってんの! 織田信長があそこの山に建ってる岐阜城から大躍進したじゃん」
「あー、あの城は後で作ったんで犬山城みたいに歴史資料的価値は薄いんですよ。それにあれは普段は使ってなくて実際は山すそにあ……」
「あー、黙れ島根県民。言っとくけど岐阜は新幹線走ってるから。最近駅前開発進んでる都会だから。よって岐阜県民のほうが上ってこと!」
いや、お前岐阜県民じゃないよねってツッコミも入れませんよ断じてそのボケには乗っかりません★★つーか、もし素で言ってるなら頭悪いよマジで低レベル★★
「まあまあ、ぴりんちゃん落ち着いて。年下の子にムキならないね」
「メロウ姉様、別にムキになってるわけじゃないです。からかってるだけです」
ウソが下手ですね( ̄▽ ̄)
みんな知ってる? 怒ってないって言うおじいちゃんは大体の場合、内心怒ってるよ☆☆いわゆるアマノジャクあるあるってやつです☆☆
「はるなちゃん、そうなると、まずは訓練が必要ね」
「はい」
「お姉ちゃんやぴりんを含めた47都道府県の魔法少女は、いずれも優れた力をもっていますし、戦いに関してはかなり場数を踏んでいます。勝つのは一筋縄とはいきません」
「やっぱり、そうですよね」
何せ大金がかかってますし★★
みんなフツーに殺しにかかってくる予感がします(・・;)
「日にちはあまりないですが、お姉ちゃんといっしょに少しでも力をつけましょう」
「え、手伝ってくれるんですか!?」
「ええ。出てくれるようにお願いした身ですから、できる限りの事をするのが礼儀です。それに、はるなちゃんの魔法の力ががどんなものか見たいしね」
「やったー!」
え、マジなの的な顔をするぴりん☆☆
あんたとちがって、メロお姉ちゃんはずーっと懐が深いんですよ☆☆見習ってください☆☆
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こうして、私は「魔法少女交翅宴」にポサッと参加することになったのでした。
このあと、とんでもない出来事に巻き込まれるとは、この時の私には知るよしもありませんでした…………………………と、ありがちなまとめかたしてみましたよ☆☆まー、実際こー言う展開だと大体何かヤバイ事起こるよね☆☆魔法少女のバトルロワイアル的なだけでもだいぶんヤバイのですが、そーいうアニメとかラノベは珍しくないから大して新鮮味は無いと魔法少女の私的には思います以上(・_・)